◇岡村仁(37)大阪支部95期

 2013年7月の江戸川58周年記念でGⅠ初V。SG出場歴も6大会という実績を持つ。 

 しかし、2017年7月のまるがめオーシャンカップを最後にSG出場はなし。2020年後期勝率も5・95と2011年前期以来19期ぶりに勝率6点を下回るなど〝苦難〟の時期にはまっていた。「何をやっても全部が裏目。整備しても裏目に出て、整備するのも嫌になった。やればやるほど悪くしていた」と振り返る。

 ただ、最近になって10月のびわこ69周年記念、11月の三国68周年記念とGⅠで優出。勝率も2021年前期から6・47→6・59→6・98と右肩上がりだ。「自分でもいいと思います。やっていることは変わらないけど、少し粘り強さが増したかな」と復調を実感している。

 復活のきっかけとなったのがユーチューバーとしての活動だ。2020年7月に自身のユーチューブ公式チャンネル「岡村仁のスタディーボートレース」を開設。選手の立場からボートレースに関する話題をファンに提供している。

「ユーチューブを始めてから実際に応援してくれる方々の声をコメントという形で直接、受ける機会が増えた。多くの方からの応援を実感できるようになった。実際、スタンドでもスタディーボートレースのポーズで応援してくれる人もいる。モチベーションにつながっている。失敗してもまた次、また次…と行けるのは応援してくれる方々のおかげ。それが今年の成績にもつながっていると思う」と明かす。

 ユーチューブを始めるきっかけは、多くの人々に、よりボートレースの魅力を知ってもらいたいという思いからだった。「イベントでいろいろとボートの話をしていたけど、これをイベントに来ている人だけではなくいろんな人に知ってもらえたら納得して舟券を買ってもらえるかなと思った。いろいろなことを知ってもらえれば違った楽しみもできるのではないか、と…。お客さんに実情を知ってもらうことができるし、自分にとってもプラスになる。いいことしかないですね」と笑顔で話す。

 さらに今年は岡村にとって大きな出来事もあった。師匠・野添貴裕さんの引退だ。「すごい悔しいです。だた無理をしているのも知っていた。寂しい気持ちはあるけど、野添さんの存在が薄れないようにしていけたらと思います。僕の名前が出れば〝師匠は野添さん〟と野添さんの名前が出てくると思う。結果を出すことが師匠への恩返しになると思う」と決意を新たにしている。

 ファンへの思い、師匠への思いを胸に秘めて「一走一走、気を抜くことなく走りたい」と全力疾走を続ける。

☆おかむら・まさし 1984年2月19日生まれ。大阪支部所属の95期生。大阪府出身。2004年11月に住之江でデビューすると4走目で初勝利。2005年8月の三国で初優出初Vを決める。2013年7月の江戸川58周年記念でGⅠ初優出初V。通算20V(GⅠ1V)。同期には峰竜太、山田哲也、河村了、海野康志郎、藤崎小百合、西村美智子ら。