いったい何があったのか。青汁王子こと起業家の三崎優太氏(33)が20日未明、東京・渋谷の自宅から昏睡状態で救急搬送された。直前には意味深なツイートを連続投稿していただけにネット上では心配の声が上がったが、病院から自宅療養で戻った三崎氏が取材に応じ、騒動に至った真相を激白した。

 三崎氏は20日午前2時30分、書斎で倒れているところを警察や救急隊、三崎氏のユーチューブ担当のディレクターA氏らに発見され、すぐさま救急搬送された。傍らには酒と錠剤が散らばっており、さらにA4で13枚にもなる「遺書」が机の上に置かれていた。
 
 昏睡状態だった三崎氏の意識が回復したのは12時間たってからのこと。命に別状はないというが、20日夕には救急搬送されたとの報道が出て以降、SNS上で三崎氏の発信がなかったため、安否が心配された。

 記者もすぐさま連絡を取ったが、三崎氏からは「ご迷惑とご心配をおかけしました」との返事があったきり。その後、深夜になって、三崎氏自ら取材に応じた。

 三崎氏は昏睡状態に陥る前の最後のツイートで「150本以上の誹謗中傷をされたら、一般の人は自殺してもおかしくないです。本当にどうかと思います」と深刻な状況を投稿していた。三崎氏によれば、とあるユーチューバーX氏による執拗な誹謗中傷と嫌がらせ行為が始まったのは今年3月のことだ。
 
 2019年の脱税事件後、週刊誌とウエブ記事で「反社とのつながりがある」と報じられた三崎氏は名誉毀損で訴え、3月には週刊誌に対し、勝訴した。X氏の攻撃が始まったのはこの動きと前後しており、三崎氏への攻撃はエスカレートする一方だったという。

「同級生をギターで殴って、頭蓋骨骨折させる傷害事件を起こした」と事実無根のデマを流され、いわれなき過去を掘り下げられ、その攻撃の矛先は会社や家族にも及んだという。三崎氏はユーチューブ側にX氏の違反行為を何度も通報するが、対処されないまま時は過ぎるばかり。今月になってからは渋谷署に刑事告訴し、捜査も始まっていたというが、X氏の行為は全く止まる気配はなかったという。

 三崎氏は「自分のことだったら我慢すればいいが、地元の(北海道)北見にまで訪れ、妊娠している妹の過去や家族のことまで誹謗中傷して、明らかに異常」と精神的に折れてしまったという。遺書の最後には「自分の命を持ってでも誹謗中傷に対する法改正がより加速し、厳罰化が進み、そして誹謗中傷で苦しむ人が減ってくれることを願っています。自分の人生に悔いはありません」とまでつづっていた。

 三崎氏は「ユーチューブというプラットフォームに1日2本以上、事実無根の動画を流された。何か月にわたって、SOSを出しても対応してくれない。誹謗中傷地獄から抜け出すために僕ができる選択肢はこれしかなかった。一石を投じたかった」と声を絞り出した。
 
 なんとか一命は取り留め、正気を取り戻した三崎氏。「病院に訪れた警察の人からは『告訴を受理し、一生懸命捜査しています。命を落とす選択ではなく、戦いましょう』と励まされ、ファンからもたくさんの応援メッセージを見て、頑張らないといけないと思った」と前を見据えた。