アイドルグループSKE48の福士奈央(22)が“最も面白い女性”を決める賞レース「女芸人№1決定戦 THE W」(日本テレビ系)に参加。今回で4度目の挑戦となる福士は700組のエントリーの中から2回戦を突破し、38組で争われる準決勝(27、28日)で初の決勝進出を目指す。現役のアイドルがなぜお笑いに挑むのか。その思いと覚悟に迫った――。

 ――今年も「THE W」に挑戦する

 福士 4度目の挑戦になります。

 ――お笑いをやるきっかけは

 福士 2017年にAKB48グループメンバーにメールで第1回大会の告知があったんです。お笑いが好きだし、出てみたいなと思って挑戦しました。でも2回戦で落ちた(注・この年AKB48グループから13組が参加。岡部麟と福士の2人が2回戦に駒を進めたが準決勝進出はならず)ことが悔しくて、絶対に翌年も挑戦しようと決めてました。

 ――AKB48グループのメンバー18組が参加した第2回大会では初めて準決勝に進出した

 福士 先輩の松村香織さんが徹夜で衣装を作ってくださったり、事務所に泊まり込んで練習したり、お笑い合宿をして臨みました。私の出身地である栃木県のネタをしたんですが、第1回のときよりも明らかに笑いの量が増えた感触があってうれしかったです。でも決勝には進めませんでした。

 ――48グループからただ1人の参加となった第3回大会でも準決勝まで進んだ

 福士 ただ第2回大会とは違ってこのときに決勝に進めなかったことで正直、自分の中でもう無理なのかなと思ってしまって…。ちょっとあきらめてしまった部分もあって昨年は参加しませんでした。でもコロナもあって昨年は何もできず不完全燃焼だったんです。「THE Wに挑戦することはできたはずなのに」と後悔しました。

 ――2年ぶりの参加となった今年も700組のエントリーの中から準決勝の38組に残った

 福士 7月に女性芸人の「みほとけ」さんが私とのツーマンライブを主催してくださって、そこで自分のネタを披露しました。先日も名古屋のお笑いライブにシークレットゲストとして出演して準決勝でやるネタを披露させていただいたんです。本当に完全アウェーの状態だったんですけど(お客さんに)笑ってほしいところで笑っていただけたり、ここも意外と笑ってくれるんだとか、そういうポイントもあったりして、もっと改善して面白くできるんじゃないかと思いました。

 ――お笑いに挑戦する理由とは

 福士 ステージで(お客さんが)笑ってくださるのを見るとすごくうれしいんです。お笑いがなかった昨年1年間はすごくさみしかったし、自分の中で欠かせない存在なんだなと改めて思いました。昨年の分も精いっぱいできたらと思います。

 ――アイドルがお笑いをやることに否定的な考えを持つ人もいるかもしれない

 福士 芸人さんたちと親しくさせていただく機会が増えて、みなさんのお笑いに対する真剣な気持ちがよりわかるようになりました。だからこそ中途半端な思いで挑戦することは失礼にあたる。今は(アイドル活動とは別に)ほぼ毎日稽古をしています。これまでは「福士奈央(SKE48)」としてエントリーしていましたが、今回は1人の「福士奈央」として戦いたいと決心しました。

 ――メンバーやスタッフの反応は

 福士 須田亜香里さん、大場美奈さん、同期の荒井優希ちゃんなどみんなが応援してくれてます。衣装さんが(大会用の)衣装を作ってくださったり本当に恵まれてます。支えてくれるみなさんにいい報告をしたいです。

 ――決勝進出なら12月にゴールデンタイムの生放送でネタを披露できる

 福士 決勝に進んだら所属事務所ホームページのタレント欄に「お笑い芸人・福士奈央」として載せてもらうことになっているんです。そうなるためにも頑張りたいです。

 ☆ふくし・なお 1999年4月23日生まれ。栃木県出身。2013年11月に行われた「第1回AKB48グループドラフト会議」でチームEから3巡目指名されSKE入り。現在、チームEの副リーダー。ニックネームは「どんちゃん」。