TBSは10月から、“絶対エース”安住紳一郎アナ(48)を“早朝の顔”に据える。安住アナが仕切るのは平日の生情報番組「THE TIME,」(ザ・タイム=午前5時20分~8時)。金曜だけ司会を俳優・香川照之に任せ、月~木曜を安住アナが担当する。TBSの平日朝は現在、「あさチャン!」が低迷中だが、果たして勝算はあるのか。

 安住アナが生の帯番組を担当するのは、1998年の入社2年目から2005年まで出演した午後のワイドショー「ジャスト」以来のこと。TBS関係者はザ・タイムについてこう語る。

「安住さんといえばイジられキャラ。『ジャスト』では三雲孝江さん、『ぴったんこカン★カン』では泉ピン子さんとの掛け合いで人気を得た。共演者とのそんなイジり合いで、アットホームな人柄が出ればイケるんじゃないか」

 ザ・タイムが力を入れるのは、JNN各局をリレーして行う列島中継だ。かつて、日本テレビ系の「ズームイン!!朝!」でやっていたように、全国の系列局と生でやりとりする形式になるという。

 芸能関係者からは「TBSはそんなに制作費がないはずなのにね。生中継は相当おカネがかかる。系列局をみんな巻き込むのはかなり大掛かりで大変だし、テレビ局は今どこも右肩上がりってわけじゃないし…」と心配の声が上がるが、それでも列島中継を行うのは、これこそ安住アナの“味”が出ると期待されているからだ。

「列島中継はいま、どこもやってないし、他局と差別化できる。地方局からの中継には、ご当地ならではの情報や映像、方言などの良さがある。安住さんとの掛け合いで、系列局の名物アナが全国区で人気になるかもしれない」(前出のTBS関係者)

 一方で局内からは「安住に朝の番組をやらせるのが、あと数年早ければ…。ちょっと遅かったんじゃないか」との厳しい意見もあるという。

 安住アナは2年前、2階級特進で部長を通り越して局次長に昇進し、昨年には局長待遇に昇進した。

「立場的にも偉くなったし、安住さんがやりやすい環境をつくるのが番組スタッフたちの使命になっている」と同関係者は明かす。

 肝いりの朝番組だけに、人材集めも“安住シフト”で動いている。脇を固める進行役を江藤愛アナと宇賀神メグアナが務めることが先日、発表されたが、それだけではないという。

「9月で終わる『ぴったんこカン★カン』から“安住番”の女性プロデューサーがザ・タイムに移る。安住さんとは長年一緒にやってきて、お互い気心の知れた間柄。局長待遇の安住さんにはスタッフも緊張して気を使うだろうから、その間に入って橋渡しする役割を担うようだ」(前同)

 スタジオのレギュラー出演者も、安住アナの意向が反映されそうだ。

「三雲さんが出演する可能性が高いのでは。安住さんが土曜にやってる新・情報7days ニュースキャスターでもコメンテーターを務めている。もう1人は明治大学の齋藤孝教授。安住さんの明大時代の恩師で、あさチャン!開始当初の1年間、夏目三久とメインキャスターを務めているしね」と同関係者は予想する。

 徹底した“安住シフト”を敷くつもりのようだが、果たして成功するのか?