フジテレビを退職後にフランス人実業家と結婚し、パリで暮らすフリーアナウンサーの中村江里子(50)が2日、来日中止を発表した。

「セゾン・ド・エリコ Vol.12」(扶桑社)が14日に発売されることを記念し、21日に神奈川でトークショー&サイン会が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響でキャンセルとなった。中村は「申し訳ない気持ちと、でも今の状況ではこれが一番最適な選択なのだといい聞かせています」と胸中をつづった。

 複数の仕事が中止・延期となったが、東京に身内がいるため来日を考えたという。だが、日仏両国で感染者が増えている状況を踏まえて苦渋の決断をした。航空会社にキャンセルを伝える電話口で思わず泣いてしまったとのこと。

「フランスではこれから2か月間は握手をしないようにと政府から要請がありました。握手は彼らの習慣です。握手がダメと言うことは、挨拶のキスも避けたほうが良いということでしょう。多分、フランスの歴史の中で“握手禁止”は初めてのことではないでしょうか?街中でマスクをしている人を見かけませんが、マスクは売り切れ、手の消毒ジェルなどもありません」。自由の国・フランスもまた、コロナウイルスの影響で尋常ならざる状況に置かれている。

 現地では、5000人以上が集まるイベントは自粛となり、パリマラソンも中止された。家族と乗ったメトロ内も、普段では考えられないほど静かだったという。

 中村は最後に「今週からは学校がおやすみになったり、急なことで対応が大変かもしれませんが、どうぞ疲れをためないように」と日本のファンを思いやった。