ネット中傷被害経験持つスマイリーキクチ「正義マンに正義はない」と警鐘

2019年12月04日 17時00分

スマイリーキクチ

 ネットスラング「正義マン」が、問題になっている。今夏に話題になった、あおり運転殴打事件では“ガラケー女”の存在が注目された。ネットでは別の人物をガラケー女だとしてデマを拡散する人が相次ぎ、間違えられた女性が拡散した人たちに損害賠償を求める事態に発展。こうした過剰な正義感で周囲に迷惑をかけることを辞さない人たちが「正義マン」と呼ばれているのだ。

 都内で「人種差別撤廃基本法を求める議員連盟」の会合が3日に開かれ、タレントのスマイリーキクチ(47)が参加。スマイリーといえば殺人事件に関与したというデマをネットに流され、10年間にわたって中傷された経験を持つ。そのスマイリーは正義マンをこう分析する。

「僕をネットで誹謗中傷して捕まった人のほとんどが僕を犯人だと思って『正義感でやっていた』と言っていた。正義感のある人が匿名で集団リンチはしないと思う。正義マンは人をおとしめたり懲らしめたりすることを正義だと思っている。自分の正義感を証明するために人を攻撃して追い詰めているのです」

 動機は正義感ではなくストレスだと主張する。

「僕を中傷していた人たちも最初は正義感と言っていたが、最終的には離婚してつらかったとか、妊娠してつらかったとかに行きついた。ストレスが原因だったのです」(同)

 ストレスが原因なら誰もが正義マンになりかねない。スマイリーは「イライラしたときはスマホやパソコンから離れるべきです。そうしないと加害者になってしまう。みんな被害者にならないかと心配するが、加害者にならないためにどうするかを考えた方がいい」とも指摘した。

 被害者より加害者の方が数が多いのだから、加害者になる可能性の方が高いのだ。

「デマを見抜けない人が怖いのではなく、デマを認めない人の方がよっぽど怖い。『みんなも書き込んでいた』は通じません」

 スマイリーだからこそ言えるネット時代への警鐘だ。