【アニソン四半世紀】Adoの「うっせぇわ」を数倍ブースト⁉ 声優・早見沙織の圧巻〝完璧な外し〟

2021年09月19日 10時00分

in NO hurry to shout;「スパイラル」
in NO hurry to shout;「スパイラル」

 【in NO hurry to shout;「スパイラル」】

2017年に放送された「覆面系ノイズ」は、福山リョウコの漫画作品が原作の“青春・音楽アニメ”。高校生のバンド「in NO hurry to shout;」とそのボーカル・ニノを中心とした物語で、当然、作品中でも音楽が重要な位置を占めていた。

「スパイラル」は、挿入歌として第1話と3話で流れたin NO hurry to shout;のパンキッシュなナンバー。歌っているのはニノを演じた声優・早見沙織だが、この歌唱がすごかった。17年のアニメ界最優秀歌唱賞といってもいいだろう。

 早見沙織という人は、素直で伸びやかな歌声、細かい感情を歌に自在に込められる表現力など、声優シンガーとしては極めて正統派かつ実力派。別のアニメ「TARI TARI」で合唱部員の役でコーラスを聞かせてくれたときは、その澄みきった歌声に心が洗われるようだった。

 だがしかし…この「スパイラル」の歌は“別人”である。いや、ヘタというのではない。曲がオルタナ系の激しいパンクなので、求められるボーカルは小細工なしのストレートなシャウト。叫ばずにはいられないニノの衝動が噴出する、過激なまでにエモーショナルな歌声なのだ。Adoの「うっせぇわ」を数倍ブーストしたような感じといえば伝わるだろうか。

 そして、音程が微妙に怪しいのも実はすごい。早見の他の歌を聴けば分かるが、この人、ピッチは完璧な歌手なのだ。だから「スパイラル」ではおそらく微妙に外れた音程を“完璧”に表現したに違いない。ニノ役に早見沙織をキャスティングした時点で、「覆面系ノイズ」の成功は決まっていたようなものだろう。

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