【アニソン四半世紀】堀江由衣「The World’s End」カオスともいうべき音塊が襲い掛かる!

2021年06月20日 10時00分

堀江由衣「The World’s End」CDジャケット

 2013~14年に放送された「ゴールデンタイム」は、大学生たちを主人公としたライトノベルのアニメ化作品。その2クール目でオープニングテーマに採用されたのが、この「The World’s End」だ。同アニメのオープニングおよびエンディングの4曲はすべて人気声優・堀江由衣が歌った。彼女はもちろんヒロイン役で声優としても出演している。

 放送当時、第1話から視聴していたが、第2クールに入って冒頭でこの曲が流れた時には、一瞬耳を疑ってしまった。「これ、サウンドのミックスがおかしくないか?」。なにしろ、ボーカルが奥に引っ込んでいるというか、バックのサウンドに溶け込んで一体化しているようなミックスなのだ。どちらかといえば歌が前に出がちなアニソンというジャンルの中で、この異質感は衝撃的だった。

 さらにすごいのは、曲の構成だ。アニソンのテレビサイズは基本的に約1分30秒。だからテレビから流れるのはその長さに編集したものになる。この短い時間でもリスナーに与えるインパクトは十分なのだが、CDでフルサイズの5分7秒を聴けばテレビサイズで受けた印象はどこかへ吹っ飛んでしまう。中盤から楽器がどんどん増えていき、後半はうなるストリングス、打ち鳴らされるドラム、畳みかけるようにサビのフレーズを繰り返すボーカルと、カオスとも言うべき音塊が襲い掛かってくる。アニソンでここまで実験的な音作りが炸裂するとは…。それほどにアバンギャルドでプログレッシブな曲であるにもかかわらず、オリコン9位という立派な成績を残しているのも特筆すべきデータだろう。

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