あまりにも残酷な幕切れとなった。阪神は17日の「JERA クライマックスシリーズ セ」ファイナルステージ第4戦・DeNA戦(甲子園)に5―8で敗れた。アドバンテージを含めて1勝4敗となり、CS敗退が決定。日本一奪還への道のりはここでついえた。
5―4で迎えた9回に悪夢が待っていた。今季は守護神として君臨した工藤泰成投手(24)が8回に続いてマウンドへ。先頭・蝦名を右飛に打ち取って順調な滑り出しを見せたかと思われたが、松尾の四球と度会の内野安打で一、三塁のピンチを招いた。
それでも好調の牧を一ゴロに仕留め、三走を本塁でタッチアウト。二死二、三塁とすると、途中出場の三森もわずか2球で追い込んだ。聖地の虎党も勝利への期待を膨らませ、スタンドからは割れんばかりの「あと一球」コールが巻き起こった。しかし、三森に詰まりながらも中前へ運ばれて2者が生還。勝利目前でまさかの逆転を許した。
ここで藤川球児監督(46)は5番手・ドリスにスイッチ。しかし、二死一、二塁から井上、代打・林の連打を浴びてスコアボードには無情にも8点目が刻まれた。
直後の攻撃では二死満塁と相手守護神レイノルズを追い詰めたが、最後は木浪が空振り三振に倒れて万事休す。虎党からは大きなため息が漏れた。試合後、虎将は「応援していただいたみなさんに申し訳ない。選手はよく頑張ってくれました」と謝罪。
今季は救援陣のイニングまたぎも駆使し、白星を積み重ねてきた。指揮官も「ペナントレースを戦う上で神宮や木下、工藤も時にはイニングをまたいで勝ち星を拾っていくというやり方をしていた」と説明しながら「形が最後まで苦しかったというのは事実ではあります。何とかその形を取り直せるようにしなければいけなかった。こちらの責任」と自ら責任を背負った。
そんな指揮官の思いとは裏腹に今季幾度となくチームの勝利を締めくくり、大一番でもマウンドを託された若き守護神は涙をこらえきれなかった。
「悔しいですけど…。思いがまとまらない。巻き戻したくても巻き戻せないですし。今日のことは絶対に忘れないです」。無念の思いを吐露した右腕は、坂本、熊谷らナインに支えられながら球場を後にした。
最後まで勝利を信じて腕を振った若き守護神の涙が、猛虎軍の悔しい終戦を物語っていた。












