巨人が「あと1人」で勝利を取り逃した。1日の阪神戦(甲子園)は延長12回の末、2―2で引き分け。首位・阪神の優勝マジックは「2」に減り、ゲーム差は2のまま。残り2試合の巨人は、奇跡の逆転Vへ崖っぷちに追い込まれた。

 先発・竹丸は再三走者を背負いながら5回7安打無失点と粘投。1―1の8回には吉川の中犠飛で勝ち越し、勝利は目前だった。だが2―1の9回、守護神マルティネスが二死二、三塁から大山に中前同点打を浴びた。「あと1人」で白星が消滅。延長戦は救援陣が踏ん張ったものの、打線も決定打を欠き、5時間超の死闘は痛恨のドローに終わった。

 橋上秀樹監督代行(60)は「選手含めて精いっぱいやってくれましたけど、この時点での引き分けというのは、われわれにとって負けに等しい。勝たなければいけないゲームでした」と険しい表情で言い切った。

 試合前、チーム関係者は優勝への望みだけでなく、クライマックスシリーズ(CS)で阪神と再戦する可能性も見据え「再現性のある『僅差でも逃げ切る野球』ができれば」と成功体験を求めていた。皮肉にも、その理想形を完成させる寸前で最も信頼する守護神が崩れた。

 橋上監督代行は「諦めることなくあと2試合、しっかりやるべきことをやりたい」と前を向いた。それでも逆転Vにも、阪神へのリベンジにも、不吉な影を落とす「最悪のドロー」となった。

 残り2試合で流れを立て直せなければ、短期決戦を前に払拭し切れない不安を抱えたまま秋の短期決戦へ突入することになる。仮にCSで再び阪神と相まみえれば、この夜の悪夢が重くのしかかる展開も十分にあり得る。巨人に残された猶予はもはやない。