元プロテニス選手で日本テニス協会強化育成本部副本部長の松岡修造氏が、ジュニア時代から見守り続けてきた愛弟子の錦織圭(ユニクロ)の功績について語った。
松岡氏は1日、錦織のジャパンオープン1回戦(東京・有明)を解説。試合終了後はコートに現れ、涙を流す錦織に温かい言葉をかけた。
その後の会見では「今日ほど錦織圭でよかったと思う日はない。普通はラリーを続けて良い試合をしたいと思うが、彼は最後まで中に入り続けて本当の自分と出会おうとした。もう感謝しかない」と素直な思いを口にした。
松岡氏の目から見て、錦織が与えた影響は2つあるといい「日本の選手でも、背丈で恵まれていなくても世界で活躍できる可能性を示した」とコメント。さらに「もう一つは日本全体のスポーツを世界に向けていった」と続け、「今は大谷翔平さん(ドジャース)とか、松山英樹さん(LEXUS)とか、海外で大活躍して世界のトップにいる選手もいる。ただ、本当の意味で最初に走り出したのは、僕は錦織圭だと思う」とその価値を強調した。
一方で、その前例のない活躍が今の日本テニス界の足かせになっている側面にも言及。「錦織圭と同じくらいの選手が来ない限り注目されない。これは厳しい。今はグランドスラムでベスト16に望月慎太郎(木下グループ)が入っても、ほとんどのメディアは飛びつかない」とハードルが上がりすぎたことを指摘した。
この現状を打ち破るキーマンには、再び教え子の名を挙げる。「現役を退いた数か月は注目される大チャンス。その注目をどのように日本の選手につなげるのかは彼のやりたい形でいい」と期待を込めた。
また、コーチとしての適性にも太鼓判を押す。「ジュニアキャンプでも良い指導をする。意外と厳しいけど、教えることも好きなこと」と明かし、自身も育成を担う立場として「錦織選手が一番やりやすい形で、そして最も大きなエネルギーになる形を作るべき」と提言した。ここからは師弟2人で、日本テニスの未来を担う選手たちを支え、見守っていく。












