キャプテンという立場に正解はあるのか――。HKT48チームKⅣの今村麻莉愛(いまむら・まりあ=22)は、キャプテン就任から約1年半。迷いと試行錯誤の中で、自分なりの在り方を見いだしてきた。グループの“今”と“これから”をつなぐ存在として何を感じ、どう行動しているのか。その現在地に迫る。
――キャプテンとして過ごしてきた中で感じていることは
今村 最初は「自分が全部やらなきゃ」と思ってしまって、何をしたらいいのか分からないまま一人で抱え込んでいた。同期もいないタイミングで、誰に頼ればいいのかも分からず、本当にずっと手探りの状態だった。毎日どうしたらいいんだろうと考えながら、自分の中で整理もできないまま時間だけが過ぎていく感覚だった。
――当時の状態はかなり苦しかった
今村 ちゃんとしなきゃいけないという気持ちが強過ぎて、自分で自分を追い込んでいたと思う。周りを見る余裕もなく、自分のことで精一杯になってしまっていた時期だったし、メンバーのことを考えたいのに考え切れないもどかしさもあった。
――転機になった出来事は
今村「もっと頼ってくださいよ」と地頭江音々さんに言ってもらえたことが大きかった。そのひと言で、一人でやらなくていいんだと思えて、抱えていたものが一気に軽くなった。自分の中で考え方が変わった瞬間だった。
――どう考え方が変わったのか
今村 一人で頑張るだけではチームは良くならないと気づいた。メンバーの得意な部分を見て任せるようになり、頼ることも役割の一つだと思えるようになった。その方がチームもスムーズに回るし、結果的にいい方向に進んでいると感じている。
――自身のキャプテン像は
今村 前に立って引っ張るよりも、後ろから全体を見ることを意識している。付いていくのが苦しくなっている子に気づいて声をかけたり、自分に合った形で関わることを大事にしている。無理に自分じゃない形をやるよりも、その方がチームにも自然に伝わると思う。
――チームKⅣの現在地は
今村 一人ひとりが自分で考えて動いていると感じる。前は誰かが言ったことをやる部分もあったと思うけど、今はそれぞれが「こうした方がいい」と思って行動していて、チームとしてのまとまりも出てきたし、すごく頼もしいと感じている。
――今年3月に地頭江音々が卒業した影響は
今村 卒業後の公演で、メンバーの意識が変わったと感じた。特別に何か話し合ったわけではないけど、一人ひとりが役割を考えてステージに立っていて、チームとして一段階上がったような感覚があった。自然と気が引き締まった空気もあったと思う。
――後輩の存在も頼もしい
今村 特に森﨑冴彩ちゃんが率先して動いてくれて、本当に助けられている。自分では気づけていないところを指摘してくれたり、チームで補い合えるようになってきたのは大きいと感じている。
――自身の変化は
今村 もともと人前で話したり意見を言うのが苦手だったが、キャプテンになって少しずつ慣れてきた。今でも緊張はするけど、言うべきことは言うようにしているし、少しずつ自分の中でも整理して伝えられるようになってきたと思う。
――後輩との関係は
今村 人に伝える以上、自分もできていないといけないのでプレッシャーはある。でも逃げないようにしているし、その分、自分もちゃんとやろうという意識は強くなった。言葉だけでなく姿でも示したいと思っている。
――ダンスへの向き合い方は
今村 HKT48に入ってからダンスを始め、基礎から積み重ねてきた。今は振りを覚えるだけでなく、角度や見せ方、どうすれば大きく見えるかといった細かい部分まで意識するようになっている。
――自身の強みとは
今村 先輩方から教えてもらったことを後輩に伝えられることが強みだと思う。自分が経験してきたことを、そのまま次につなげていきたいと思っている。
――継承という役割を担う
今村 卒業された上野遥さんや下野由貴さん、指原莉乃さんや宮脇咲良さんから学んだことを、今のメンバーに伝えていくのが自分の役割だと思っている。
――HKT48らしさとは
今村 真剣にふざけるところや個性を大事にするところ。それを形だけでなく空気感も含めて次の世代にも残していきたい。
――今意識していること
今村 頑張り過ぎないこと。全部を抱え込まずに頼れるところは頼ることで、周りも見えるようになったし、チームにもいい影響が出ていると感じている。
――将来について
今村 舞台を経験して演じる楽しさを知った。これからも経験を重ねて、自分に合う道を見つけていきたいと思っている。
――卒業については
今村 正直、一度「もうやり切ったかな」と思ったタイミングはあった。でもその直後にキャプテンの話をもらって、もう少し頑張ってみようと思った。今はまだ具体的には考えていないけど、この子に任せたいと思える存在が出てきた時に、考え始めるのかなと思う。













