テノール歌手の秋川雅史(58)が24日、大阪市内で行われた「秋川雅史~『千の風になって』20周年記念コンサート~」(9月5日=兵庫・神戸新聞 松方ホール/10月24日=大阪・住友生命いずみホール)の取材会に出席した。

 同公演は、楽曲「千の風になって」の20周年を祝う記念コンサートだ。今回は「涙」をテーマにしており、ある一人の男が自分探しの旅に出るというストーリーの朗読から6曲の楽曲「瑠璃色の地球」「長崎の鐘」「5月のバラ」「バラが咲いた」「イヨマンテの夜」「遠い世界に」のメドレーを歌唱し、観客を泣かせる構成に仕立てているという。

 秋川と言えば、2005年にアルバムの一曲として収録した「千の風になって」が大人気になったことで知られる。翌年にシングルカットされ、累計130万枚を突破。同年のNHK紅白歌合戦に出場した。

 同曲の発売当時の心境について秋川は「オペラの歌声を聞かせてやろうという意識が強かった。次第に気負いがなくなって(今は)やさしさだけが伝えられるようになった」と明かした。

 同曲に出会った時はメロディーが自身に合うという印象だけだったが、初めてコンサートで歌唱した際にお客さんが涙を流していることに気付いた。

「そんなに感動的な歌詞なんだと思い、歌詞をよく読み直したという記憶があります。そのときに亡くなった人が、いつもそばにいるよっていう内容だったんだ、と。お墓というのは必要ないという解釈をしてました」と当時の心境を振り返った。

 最近、歌詞に対する印象が変わり、お墓が必要だという気持ちになってきたという。

「還暦手前になって、このあと自分がお墓をどうするか考えるようになりました。今月、父(声楽家の秋川暢宏氏)がお墓の注文をして、自分の選択肢として、父が眠っているお墓に入るのか。もしくは息子たちがすぐ来られるように東京にお墓をかまえるのか、自分も考えていかなきゃな」

 電動の納骨堂なども視野に検討しているといい、「ああいうのも悪くないな、と。一度その広告をやったことがあるのでシステムは見させてもらったことがある。樹木葬も悪くない。ただ、海にまく散骨はあんまり…、なんでかというと土に返らないから。いろんな良さを見つけているところです」と語った。

 終活としてエンディングノートを作っているという。

「50歳過ぎた頃から始めてます。自分の死に向き合うということより、突然何か起きた時に家族が困らないようにしようという意味で自分の資産を整理して書いていることと自分の葬儀のこと。とにかく家族に迷惑をかけたくない」と明かした。