京王閣競輪ナイターFⅡ「東京スポーツ杯」が23日、開幕する。13年ぶりのA級戦を走った中田健太(35=埼玉)にとって、これが今期の最終戦。7月からのS級復帰を前に、この半年を総括した。

 6か月を通し〝さすがS級〟の存在感を放ち続けた。準決で失格を喫した前回を除けば12場所すべて決勝進出(うち優勝3回)、確定板を外したのはわずか5回と抜群の安定感を誇示。失格分を差し引いてもS級点には余裕で届く計算だ。

「全体的にはまあまあだったかな。優勝は副産物のようなもので、そこにたどり着くまでのラインの競走はある程度できていたと思う。前回の失格も自分の競輪をやった結果だから」

 A級に落ちたことで、ファン目線でS級を捉えることもできたという。これまで参加する立場だった大宮記念、西武園記念を外から見て「埼玉勢が平原(康多)さんに頼りきりだったのが改めてよく分かった」と切り出し「自分がその立場になれるわけではないけど、みんなと同じぐらいの点数を持って、ものを言えるぐらにはならないといけないと思った」と続けた。

 前日のGⅠ高松宮記念杯を制した古性優作にも話は及んだ。「地元で優勝して誰よりもうれしいはずなのに、落車したのが寺崎(浩平)だと分かっているからゴール後は手を挙げない。あの冷静さ、人間力の高さはすごい。そういうところからも学べるものはある」と、頂点を極めても浮かれることなく進化を続ける同級の存在に、改めて刺激も受けた。

 前回の失格もあり、大事を取っての欠場も頭をよぎったが「逃げていたらS級でもどうせ大した点数は取れないだろうから」と、あえて出走に踏み切った。「少し考えて、走ろうと決めたら体がシャキッとした感じに変わったんです。周りからは止められたけど(苦笑)しっかり走って終わろうと思います」。前傾姿勢で突っ込んで来る独特の走法で、今節も3日間首位争いを演じるに違いない。