万年嵐子(CV・佐藤利奈)「冥途の子守唄」

 2022年放送の「アキバ冥途戦争」は、1999年ごろの東京・秋葉原を舞台にしたアニメ。登場人物たちは、メイド喫茶で働く女性がほとんどだ。

 しかしこのアニメ、メイドの話だからといって“萌え萌えキュン(ハート)”な雰囲気かといえば、全く違う。乱立するそれぞれのメイド喫茶では、店舗同士での血で血を洗う抗争が繰り広げられており、とにかく次から次へとメイドが殺され、バイオレンス感全開なのだ。もはや「東京リベンジャーズ」とか、もっと言えば「龍が如く」の世界。

 そんなアニメのエンディングを飾った曲が、この「冥途の子守唄」。歌っているのは主要登場人物の一人、万年嵐子を演じる声優の佐藤利奈だ。この嵐子さん、年齢は既に30代半ばのベテランメイドなのだが、めっぽう強く、戦闘能力がハンパない。そんな嵐子が歌う「冥途の子守唄」は、これホントにアニソンか?というような昭和テイストたっぷりの任侠歌謡。高倉健の「網走番外地」を思い浮かべてもらえれば、そのニュアンスは伝わるだろうか。

 佐藤利奈は声の演技でもキャラソンなどを歌っても、どちらかというと低めの声だが、その役どころの幅は年齢や性別問わず、とんでもなく広い。今回の嵐子役は中でもスゴみが際立っていて、ここまでドスの利いた声で歌うか、っていうくらいに壮絶な迫力に満ちている。

 ちなみに、この曲はオープニング曲「メイド大回転」とのカップリングでCDが発売されている。「メイド大回転」は嵐子を含むメイド喫茶の従業員たち“とんとことんスタッフ一同”が、デジタルビートに乗せたラップや、ちょっとかわいいサビのコーラスなど、「冥途の子守唄」とはガラリと異なる楽曲なので、こちらも必聴。