ディーン・フジオカ主演のフジテレビ系水曜ドラマ「LOVED ONE」22日の第3話で、業界的に〝まさか〟と思えるようなセリフが登場人物から漏れていた。

 米国を手本に法医学者に死因解明の捜査権を与えようと、厚労省主導で実験的に立ち上げた「メディカルイグザミナージャパン(MEJ)」が舞台の物語。その看板として招かれたメディカルイグザミナー・水沢(フジオカ)と、センター長として送り込まれた官僚の桐生(瀧内公美)がバディーと化して難解な死亡事件に挑む。

 3話では、造船所社長の不可解な死を巡り、犯人視された妻の潔白を証明しようと、桐生が大量の遺品を持ち込み、水沢らに残業を頼み込んだ。不承不承の女性スタッフから「今日はドラマ見たいんですけど」と不満が漏れると、男性スタッフから「録画で見てください」とあっさり却下が宣告された。

 劇中の状況や、実社会におけるテレビ視聴形態の多様化を考えれば自然なセリフ。とはいえ、提供スポンサーの広告効果などの観点からは、視聴率に反映されるリアルタイム鑑賞を軽視できないはず。民放一般では、ドラマのリアルタイム視聴を促すSNSメッセージが発せられることもあるだけに、わざわざ入れなくてもいい否定形表現とも受けとれる。

 フィクションではあっても、番組愛を感じさせるセリフを盛り込んだのが、過去に放送されたテレビ朝日系「警視庁・捜査一課長」の特番。事件の目撃者聞き込みで「最近は木曜夜に面白い番組がないので、散歩していた」といった趣旨の証言が聞かれた。リアル世界で「一課長シリーズ」が放送されていないから、木曜夜は外出していたと示唆。これに、現場にいた一課長の大岩(内藤剛志)が嬉しそうにうなずいていた。「LOVED ONE」とは好対照をなすかのような言葉だった。