【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。先月21日、NHKの2027年度前期連続テレビ小説が「巡るスワン」になると発表されましたね。長野県警の女性警察官の奮闘を描く同作の脚本はバカリズムさん。主演を務める森田望智さんがお茶の間にどんな物語を届けてくれるのか、期待が膨らみます。

 さて、今週は朝ドラヒロインに抜てきされ、注目度が急上昇した森田さん出演の新作映画「ナイトフラワー」を紹介します。

 北川景子さん主演の今作は衝撃のヒューマンサスペンスです。北川さん演じる2児の母・夏希は貧困生活に苦しみ、子供のためにドラッグの売人になることを決意。森田さん演じる孤独な格闘家・多摩恵と協力関係となった夏希は、夜の世界でドラッグを売りさばく――という物語です。

 この作品の魅力は善と悪のせめぎ合いにあると思います。ドラッグを売るなんてことはしてはいけないこと。それは誰もが分かる悪なんですけど、子供のことを思うがゆえにそちら側に踏み込まざるを得なかった。その母の愛自体は善という見方もあると思うんですよね。「その愛、善か、悪か」というキャッチコピーが示す通り、弱いものを守るための苦渋の決断という構図が見ていて本当に切なくなります。また、見ている我々もそれぞれの倫理観を問われるという複雑な作品で、善とも悪とも言い切れない、あいまいな世界を描いていると感じました。

 もう一つのポイントが北川さん、森田さんの熱演です。北川さんは関西弁全開で顔も崩して、夜の街を駆け巡ってボコられて…。彼女にとって転換点となるような役に果敢に挑んでいます。

 さらに主役を食うような活躍をしていたのが森田さん。役柄に合わせてなんと7キロも増量したんですよ。格闘家によくある、ろれつが回らなくなるなどの症状、いわゆるパンチドランカーまでも忠実に演じる彼女の演技にあっぱれ! 僕は今作で森田さんは日本アカデミー賞の助演女優賞を取るんじゃないかとよぎりましたね。

 森田さんは実力派として堅実な俳優人生を送ってきました。来年さらなる大ブレーク必至の女優さんですので、本作でその魅力を体感してほしいです。ぜひご覧ください。