ボートレース戸田のSG「第35回グランドチャンピオン」は29日、優勝戦が行われる。ボートレースファン歴47年の元天才ジョッキー・田原成貴氏(66)は、1号艇を艇に入れた池田浩二の〝強さ〟に絶大な信頼を寄せている。

【田原成貴氏が熱く語る」SGの中のSGと言われる大会だけあって、優勝戦は本当にいいメンバーが揃った。今回も予選からレースを見させてもらったが、特に地元・埼玉勢の躍動が目立っていた。中田竜太選手の豪快なまくり、ツケマイは目を引いたし、桐生順平選手のコーナーのうまさ、佐藤翼選手の思い切りの良さも光っていた。

 それだけではない。スーパースター・峰竜太選手も昨年の当地ダービーのリベンジに燃えているだけあって、予選から思わず「さすが!」と舌を巻くレースを見せてくれた。そんな彼らがファイナルに駒を進めた。ただでさえ戸田はイン受難の水面だ。これだけの猛者が中・外枠に揃ったとなれば、舟券は「まくり」から狙おう…と頭をよぎったが、私はある男の存在によって決心が揺らいでしまった。そう、1号艇・池田浩二選手だ。

準優でも他艇を寄せ付けぬターンを見せた池田浩二
準優でも他艇を寄せ付けぬターンを見せた池田浩二

 とにかくスキがない。どんな状況でもターンミスをしない。初日ドリーム戦の逃げ切り発進から準優勝戦まで、圧倒的な安定感。出足、回り足が仕上がっていたとはいえ、レースを見ていて1ミリの危うさもないのだ。準優勝戦では伸び抜群だった湯川浩司選手が「3カド」から仕掛けたが、全く危なげなく押し切った。まるでボートの上で左うちわをあおいでいるような冷静なターンであった。

 記録を見て驚いた。池田選手はグラチャンに21年連続出場だというではないか。SGの中のSGに21年も出続けていることが、何よりの強さの証しだろう。地元勢の一発を期待した私の思いは、見事に打ち砕かれてしまった。もはや今の池田選手に逆らうことはできない。変にひねらず、今回は素直に池田選手の逃げ切りVに期待しよう。