フジファブリック「徒然モノクローム」
2012年に放送された「つり球」は、江の島が舞台の“釣り”を題材とした青春アニメ。とはいえ、物語が進むにつれてファンタジーやSFの要素が色濃くなっていき、予想もつかない展開に…。
そんな不思議な魅力に満ちたアニメのオープニングテーマが、フジファブリックの「徒然モノクローム」だった。
09年にボーカル・志村正彦さんが急死してから3年。「徒然モノクローム」は久々の、そしてメンバーが3人体制になってから初となるシングルだ。とにかくイントロのフレーズからしてキャッチーで、歌に入ってからも日本でしか生まれ得ないような郷愁をそそるメロディー。サビでは一度聴いたら耳を離れないエモーショナルなフレーズが歌い上げられる。
アレンジ、楽器の音色、曲の展開や構成など、練りに練られており、その完成度には全く隙がない。バンドの“再出発”となる「徒然モノクローム」は、ある意味で勝負をかける一曲だったのかもしれない。実際、ヒットチャートのランキングでいえば、この曲がフジファブリックのシングル史上で最高位(週間12位)を記録している。
3人になったとはいえ、フジファブリックらしさは十分。でも、以前の大名曲「陽炎」や「若者のすべて」とはまた少し違うエッセンスも加わって、この曲から新たにファンになったリスナーも多いのではないだろうか。
残念ながら、フジファブリックは今年2月にバンド活動を休止。今後のことは分からないが、またこのメンバーで新しい魅力的な楽曲を世に送り出してほしい。












