【株式会社ゼスト・高田裕充社長インタビュー①】 アイドルグループ「SKE48」がメンバーへのサポート体制を強化している。卒業後のセカンドキャリア支援をはじめ学業との両立や安全対策、福利厚生策を次々と実行。SKE48を運営する株式会社ゼストの高田裕充代表取締役社長(49)にその理由と目的、今後のグループの展望について聞いた。
――メンバーの福士奈央(24)が4月にSKE48を卒業した後、ゼストの社員になる
高田社長(以下、高田) メンバーから社員になるのは2人目になります(※2021年に卒業した竹内彩姫さんは現在、ゼストの宣伝部門で勤務)。本人も卒業する前からゼストで働きたいという意向を持っていました。どんなことをやりたいのかというのをいろいろと聞き取りしまして卒業後のゼストでの勤務が決まりました。
――SKE48はメンバーがアイドルを卒業した後の就職先の斡旋、セカンドキャリアに力を入れている
高田 これは藤澤(ゼストの親会社である株式会社KeyHolderの藤澤信義会長)の方針でもあります。SKE48で頑張っていろいろな形で成果を出してくれている子たちです。「卒業します」「ハイさようなら」というのは違うと思う。卒業を決めたメンバーとは僕もそうですし、藤澤も直接面談を行って(卒業後の)希望を聞き、できる限りのバックアップやサポートをしていくようにしています。
――サポートはどういう形で
高田 KeyHolderグループにはゼストだけでなくテレビ番組やドラマの制作会社である「UNITED PRODUCTIONS」、広告代理店の「allfuz」、ライブコンサートなどのトータルプロデュース事業を行う「ノース・リバー」など様々なグループ会社があります。例えばテレビ制作の裏方の仕事を希望するメンバーがいれば「UNITED PRODUCTIONS」を紹介することも可能ですし、代理店で営業の仕事に関わりたいというのなら「allfuz」、アイドルのグッズ制作をしたいというなら「ノース・リバー」もあったりする。他にも金融系の仕事に興味があるならJトラスト(KeyHolderの筆頭株主)もあります。もちろんグループ会社以外の企業への就職のサポートも行っています。職種は明かせませんがある卒業メンバーには僕の知り合いが事業責任者を行っている会社を紹介したこともあります。
――ここまでセカンドキャリアに注力しているアイドルグループは珍しい
高田 メンバーは将来のことを結構リアルに考えているんです。17歳や21歳ぐらいになって、同級生の間で進路相談や就職活動の話が始まると〝自分はこのままでいいのか〟と焦ったりして、卒業を考えるケースもあると思います。うちとしては、思いっきりアイドルに打ち込んだ後でもグループで就職をバックアップしていく。だから、もう少しSKE48で頑張るのもいいんじゃないかと提案できるようにしています。卒業後、どんな仕事をしたいのかはっきりしていないこともあるじゃないですか。何かあればうちのグループで採用できるから、あと2年、3年頑張ろうかとか、もっと自分が思っているところまでアイドル活動を突き詰めましょうといった話はしやすいかなと思っています。
――メンバーも不安なく活動できる
高田 セカンドキャリア支援を本格的に始動させるにあたって、女性の取締役を担当責任者に置いています。女性同士だから話せることもあるでしょうし、気楽に相談できるような環境を作っていきたい。例えば卒業について考えていると言ってしまうとヤル気がないと思われて選抜から外されるんじゃないか、劇場公演の立ち位置を変えられるんじゃないかと心配する子もいるかもしれない。そこで相談窓口を作って行っています。昨年11月には全メンバーを集めてセカンドキャリアについての説明会を行いました。研究生で13、14歳ぐらいのメンバーに対してもセカンドキャリアについて言葉の意味から説明しています。
――メンバーと面談をしてみて感じることは
高田 自分が何をしたいのか、自分の意思や夢をもっと語ってほしいなと思います。SKE48ではこういうことをやっている人がいないから、できないものだと思い込んでしまっているケースもある。こういうことをやりたいと言ってくれれば現役中からでも夢を実現できる方法を提案できるかもしれない。そういったことをもっと引き出すためにメンバーと僕自身もコミュニケーションを取ってやっていこうというのが今年のテーマですね。











