【ニュースシネマパラダイス】 
 
 どうも! 有村昆です。人気漫画「セクシー田中さん」の作者・芦原妃名子さんが亡くなられました。原作の映像化について、このような痛ましいことが二度と起こらないことを願うばかりです。

 映画界でも漫画原作の映像化はかねて物議を醸してきました。そこで今回は、大ヒットしたにもかかわらずマイナスな方向でも話題を呼んだ映画「テルマエ・ロマエ」(2012年)を紹介します。

 同作はヤマザキマリ氏の同名漫画が原作のコメディー作品です。阿部寛さんを主演に迎え、古代ローマ時代の浴場と現代日本の風呂の違いをコミカルに描きました。最終的に興行収入58億円を記録した大ヒット映画です。

 しかし一方で、原作者ヤマザキマリ先生への報酬の少なさも話題となりました。あるテレビ番組で先生が明かした映画の原作者報酬はわずか100万円だったんですよ。これはあまりにも不公平ですよね。

 この映画界の原作使用料の安さは、今回のテレビドラマによる原作改変問題と大きく通じるところがあると思います。つまるところ、原作者へのリスペクトの欠如です。内容の変更もしかり、たった100万から400万が相場とも言われる原作使用料の低さにもそれが如実に表れていると感じます。

 ただ、実はこの原作使用料は日本文藝家協会の著作物使用料規程にて、上限1000万円と定められているんですよね。テレビ局や映画会社はもちろん自腹で制作費を負担しているわけですから、コケたら全かぶりでリスクを背負ってはいるんですけど。とはいえ、そもそも原作がなければ映像化はできません。スーパーヒットした場合は原作者の先生に何らかのロイヤルティーが発生するような規定がないと、バランスに欠けると思うんですよ。

 結局、原作者に払うお金が安いから、原作の価値はその程度だと軽視されてしまうのではないでしょうか。リスペクトの対価としてそれ相応のお金が支払われるべきで、制作する側がもっと原作を貸していただけるありがたみを感じるようにしないといけないと思います。

 今回のようなことを繰り返さないためにも、日本文藝家協会の規程改正も含めて、原作を軽視させない機運を醸成していくべきです。「テルマエ・ロマエ」を見て、皆さんも原作と映像作品のより良い将来について一緒に考えてほしいと思います。