【銀の盾に聞いてみた】アニソンとダンスを組み合わせ、動画からライブまで幅広く活躍するグループ「リアルアキバボーイズ(RAB)」をご存じだろうか。
チェックシャツという往年の〝オタクコーデ〟に身を包む彼らは、昨年末に紅白歌合戦にも出演。ユーチューブチャンネル登録者数も66万人を突破した。今回は話題のRABに、結成秘話からワンマンライブへの意気込みまで、じっくりインタビューした。
――まずは結成の経緯について教えてください。
涼宮あつき(以下あつき)2007年に僕、マロン、けいたん、DRAGON、チャカの5人が知り合って、リアルアキバボーイズ(以下RAB)が結成したんですけど、元々は皆別のチームでブレイクダンスをやっていたんですよ。その頃はまだダンスをやりながらオタク文化が好きだという人がとにかくいなくて、かき集めた結果5人になったっていう感じですね。
――ダンサーの中でオタクをオープンにすることはなかったのですか?
マロン そうですね。当時はちょっと風当たりも強くて隠していました。それでもこの5人はアニメ好きらしい、みたいな噂を聞くようになって、「あれって知ってる?」「今度秋葉原行ってみない?」っていう流れで始まったんです。本当にちゃんとアニメの話ができる人が5人しかいなかったので、それはもう温め合うように集まりましたね。
あつき 〝かまくら〟状態だったよね。
――その後2008年にムラトミさんも加入されました。結成後の5人を、どのようにご覧になっていましたか?
ムラトミ 自分もアニメが大好きでブレイクダンスをやっていたので、DRAGONが入ってみない?って誘ってくれた瞬間は「やりたいです……、RABがやりたいです……」って。そんな流れで加入しましたね。
(一同、WANDSの「世界が終るまでは…」を合唱)
――誘ったDRAGONさんから見たムラトミさんの印象は?
DRAGON やっぱりムラさんと話していて楽しかったし、ダンスもめちゃくちゃうまかったんで、そういう意味では一番〝リアルアキバボーイズ〟じゃないかって思うところはありましたね。今はRABの中でも一番異色な魅力のあるメンバーになっているので、誘って良かったなと思います。
――2011年には日本テレビ系の「スター☆ドラフト会議」にも出演されました
けいたん 2007年に上げた動画が伸びていなかったら、そもそも続かなかったかなとは思いますね。番組側も動画を見て誘ってくれたので。
あつき 出演オファーがmixiのメッセージで来たので、最初は誰も信じなかったですね。
けいたん その番組で共演した劇団ひとりさんが、あつきの私物のフィギュアを口に入れたことが騒ぎになって。当時はツイッター(現「X」)も一般的じゃなかったから、結果的にひとりさんの奥さん(大沢あかね)のブログが炎上したんですよ。「旦那が何やってくれてるんだ…」って。
――それは特殊な炎上ですね…
けいたん それを番組側が面白がってくれて、ほぼ準レギュラーとして出ていました。スペシャルで出た時には、隣にきゃりーぱみゅぱみゅさんがいましたね。
あつき だから僕らはきゃりーさんと同期なんですよ(笑い)。これはずっと言っていこうと思ってます。
――特にROOTS(あつき、マロン、けいたん、DRAGON、ムラトミ)の皆さんはニコニコ動画で活動されていた印象がありますが、積極的に動いていたのは…
けいたん この2人(あつき、マロン)ですね。数字・知名度を伸ばそうということで頑張ってくれていたら、すごい成功してて。
あつき 2012年に声優の福原香織さん(「らき☆すた」の柊つかさ役等で有名)とユニットを組むことになったんですけど、僕らは福原さんの〝戦闘力〟におんぶにだっこだったんですよ。とにかく「知名度がない、ちょっとダンスのできるオタク」だったので、少しでも知名度を上げて活動の力になろうと思って。RABだけで「踊ってみた」(サイト内のダンスを披露する一ジャンル)動画を投稿するようになりました。
――プロモーションの意味合いがあったのですね
あつき だから元々はユニットを盛り上げる一活動だったんですけど、徐々にRAB単体でイベントに呼ばれることも増えていって。最終的には自分たちの活動をブーストするものになって行きましたね。
――盛り上がり・爆発は予想を超えていた、と
マロン 超えてましたね…。特に印象的だったのが、「君じゃなきゃダメみたい」で踊った時に、歌手のオーイシマサヨシさんご本人から直接「ありがとう」って反応があって。僕らはどうしても二次創作というか、他の人が歌っている曲でダンスをしていたので、そういうことは初めてで。ニコニコ動画に投稿するようになってからの、まさしくターニングポイントだったなと感じますね。
ムラトミ それと僕らは女性とあまり話したこともなかったので、人気声優の福原さんとは当然話せなくて。でも福原さんから話しかけてくれたり、ここはもっとこうしようって目標を立ててくれたりしたので、僕らは言葉というものを覚えましたね…。
けいたん 言葉というものを…!? 一応要約すると、芸能のお仕事をする上でのしゃべり方を覚えたって言いたいんだと思います。
――舞台慣れもできたということですね
ムラトミ そうです、そうです(照れ笑い)。
――ちなみに「ニコニコ動画」時代はしばしばDRAGONさんが「脱衣」されるシーンが挟まれていましたが…
DRAGON 最初イベントで「ハレ晴レユカイ」を踊っていた頃は恥ずかしくて、何なら顔を隠していたんです。でも福原さんと番組をやっていた時、台本を作られている方に「DRAGON、キャラ付けよう」と言われて。裸で「マッスルお兄さん」みたいな感じで出たらめちゃくちゃウケたんですよ。それ以降自分も楽しくなって、キャラクターとしても浸透していきましたね。
あつき 彼も味を占めましたし、僕らとしても彼が脱げば再生回数が伸びるので(笑い)。
マロン 「筋肉お兄さん化」はwin―winでしたね。後半からは「俺脱いだ方がいいよね」って言い出してたんで。
――5人がニコニコ動画で活動されていた時代を、ESPICE(ネス、とぅーし、ゾマやかじゃない!)の皆さんはどのようにご覧になっていたのですか?
ゾマやかじゃない!(以下ゾマ)元々僕らはアニソンダンスのイベントでよく合う仲間で。RABは動画を投稿するスパンの短さが印象的だったというか、「また上げてる、また上げてる!」ってイメージだったんですよ。そこから再生回数も伸びて、アーティストさんとの絡みも増えていって、アニソンダンスドリームをつかんでいるなと思いました。
とぅーし 僕は沖縄出身だったので、RABを一方的に動画で知っていて。全国でもかなり結果を残している先輩たちが、大っぴらにアニソンでダンスを踊っていることには背中を押されましたね。自分がやったら反感を買いそうなことを目標にすべき人たちがやっていたから、存在としてはヒーローに近いというか。一緒に仕事ができたらいいなとは思っていました。
――ネスさんも一緒に踊りたいという思いが?
ネス アキバ×ストリートっていうアニソンダンス日本一を決める大会があって、そこでは優勝するとRABと一緒に動画が1本撮れたんです。それ目的で優勝を目指して参加していましたし、一緒に踊りたいという気持ちはずっとありました。ESPICEの3人で競い合っていたバトルシーンを作り上げてくれたのも、あつきさん、そしてRABのメンバーだったので、「RABでやらないか」と聞かれた時は、「脱ぐ以外は何でもやります」って言いましたね。
DRAGON 自分は(脱がないなら)じゃあいいやって言ったんですけど(笑い)。
(中編では新メンバー加入に対する思いや、大人気音楽ユニット「YOASOBI」とのコラボ・について聞きました)
【REAL AKIBA BOYZ】2007年に結成した、アニソンとダンスを融合させたパフォーマンスで人気を集めるダンスグループ。高度なテクニックとオタク性のあるダンス動画が話題となり、ユーチューブの登録者数は66万人を突破。昨年末は紅白歌合戦に出演した。2月からはZepp&TDCワンマンライブツアー『Over The Future』を開催。現在活動中のメンバーは涼宮あつき、けいたん、DRAGON、ムラトミ、マロン、ゾマやかじゃない!、ネス、とぅーし、龍。
公式HPは【http://abstreem.co.jp/RAB/】。
















