ダウンタウン松本人志(60)をめぐる一連の報道を受け、吉本興業が24日に公式サイトで「対応方針」を発表した。昨年末の報道直後は「当該事実は一切なく」としていたが、今回の声明では「当事者を含む関係者に聞き取り調査を行い、事実確認を進めているところ」と〝方針転換〟した。SNSで積極的に発信してきた紀藤正樹弁護士はどう見たか。

 吉本は「私的行為とはいえ、当社所属タレントらがかかわったとされる会合に参加された複数の女性が精神的苦痛を被っていたとされる旨の記事に接し、当社としては、真摯に対応すべき問題であると認識しております」と表明した。

 コンプライアンスアドバイザーの助言などを受けながら、外部弁護士を交えて当事者らに聞き取り調査を行っているという。

 昨年12月27日に発表した声明からは大きく変化した。紀藤氏は「ちょっと遅すぎる対応だと思いますけど、吉本興業は英断だと思います」と評価。

 その上で「コンプライアンス問題が確実にあるので事実調査が必要。被害を訴えている女性の方々からも事情を聞かないといけないんですが、外部弁護士だと弱いと思います。第三者委員会をもうけないと外部弁護士を交えての聞き取り調査では不十分だと思います。吉本興業の利害から切り離されたところで事情を聞く委員会がないと被害を訴えにくい」と提言した。

 昨年末の声明では「当該事実は一切なく、本件記事は本件タレントの社会的評価を著しく低下させ、その名誉を毀損するものです」と全面否定していた。ところが今回の声明では、大きくトーンダウン。23日に開催したガバナンス委員会で「当初の『当該事実は一切なく』との会社のコメントが世間の誤解を招き、何を指しているのか不明確で混乱を招いたように思う。時間がない中での対応とはいえ、今後慎重に対応すべきである」などと指摘されたことも明かした。

 紀藤氏は「『当該事実は一切なくとコメントしたことが混乱を招いた』と言うこと自体が人権侵害に対する認識の甘さを露呈している。当初から調べようという認識がない。吉本興業自体の近代化が遅れている」と指摘し、「今日の発表は評価はしますけど、被害の実態を明らかにするというのであれば第三者委員会は必要不可欠」と改めて強調した。

 今回の声明を受けて、吉本と松本の関係はどうなるのか。松本は個人で週刊文春を発行する文藝春秋などに対し、約5億5000万円の損害賠償を求めて提訴した。

「吉本興業と松本さんとの関係性にもよりますけど。松本さんが(間違った)報告をしたことが、もしこの調査で明らかになると契約解除問題が生じてくると思います」(紀藤氏)

 どこまで踏み込んだ調査ができるか。