元「宝塚歌劇団」の男役で、俳優・歌手の七海ひろきが、14日までに自身のユーチューブチャンネルを更新。自身の体験を交え、「今の私の思い」を告白した。

 宝塚歌劇団・宙組所属のAさんが9月に急死した問題で、歌劇団側はAさんの過重労働は認めたが、遺族側弁護士からの「歌劇団関係者によるAさんへのパワハラ等の指摘」は認めず、対立する形となっている。

 七海は神妙な表情で「まず最初に、亡くなられた生徒さん、そしてご遺族の方に、心よりお悔やみ申し上げます。ご遺族のお気持ちは計り知れないですし、絶対に起きてはいけない出来事でした」と悼んだ。

 七海は宝塚音楽学校を経て、03年に89期生として歌劇団に入団し、宙組に配属。15年4月から星組所属となり、19年3月に退団している。「宙組にいたのはずいぶん前で、今回の事を詳しく知らないのに、自分本位で思いを語るのはいかがなものかと思いますし、何かを語ることで、誰かが悲しんだり傷ついたり、誤解が生じないかと心配でした」と前置きした上で「宝塚は私の人生の半分、青春のすべてを捧げてきた場所です。私のふるさとです。無関係とは思えず、静観している方が自分としては苦しい」と心境を語った。

 自身が歌劇団に在籍していた時の体験を振り返った。「宝塚には、特にすごく分厚いベールがあります。私もですが、在籍期間が長いほど『夢を守らねば』という使命みたいなものが染みついていて、中身を赤裸々に語る事は避けてきました。右も左も分からない10代のころから閉じた世界にいると、次第に感覚が変わって『耐えて頑張ろう』とその環境がその時の普通になります」。閉鎖した社会ゆえに、どんどん宝塚の常識に染まっていくというのだ。
 
 そのうちの一つが、世間一般の常識からみるとあまりにも厳しすぎる上下関係だ。七海は「普段から厳しい規律が必要なのだと教わってきました。普段から上級生の意見は絶対」と明かした。

 宝塚のステージの裏では、並々ならぬ努力がある。「血のにじむような努力をして、ようやくギリギリお見せできる状態になります。足りていないので、自分のプライベートの時間を使って練習もします」と言い、舞台上での事故防止のためとし

 歌劇団に向けては「宝塚が続いていくためにも、これからの生徒さんの未来のためにも、劇団が誠実に向き合って、本気で改革に取り組んでくださることを心から願っています」とし、さらに「昔のままで止まっている環境なので、時計をちゃんと動かして、令和の時を刻んでいっていただきたいです」と語った。