ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川元社長による性加害をめぐり、メディアの責任を自省を込めて検証したNHK報道番組「クローズアップ現代」がSNS上で疑問視されている。

 11日放送の「クロ現」で、NHKはジャニー氏の性加害問題を報じなかったことを反省し、当時のNHKや民放各局の姿勢を検証した。

 一連の問題では最高裁が2004年、「週刊文春」が報じた性加害の真実性を認めていた。「クロ現」はこのタイミングで積極的に報じられなかったことに着目。04年前後のNHKや民放各局の関係者ら40人に取材した。

 04年にNHKの歌謡・演芸番組部長で、大みそかの「NHK紅白歌合戦」の責任者だった大鹿文明氏は「(部内で)重大にとらえていなかった。そこに尽きるでしょうね」と振り返り、「未成年に対して許せないことをやっていたという意識は薄かったなという気がしますね」と話した。

 ただ、「クロ現」は放送時間が27分で尺はもともと短い。SNS上では「30分番組でやる内容ではない。シリーズ化して徹底的にやるべき」「甘すぎて検証になっていない」といったコメントが投稿されている。

 ジャニーズ性加害問題当事者の会から相談を受ける蔵元左近弁護士は11日放送でスタジオ出演し、「率直に申し上げてまだまだツッコミ不足」と取材、検証が足りないとバッサリだ。

 これまでの「紅白」ではジャニーズタレントが司会を務めたり、出演したりしている。その数は他の芸能事務所タレントと比べても群を抜き、「ジャニーズ紅白」と揶揄される。

 ジャニー氏が死去した19年の「紅白」にはCDデビュー前だった「SixTONES」「Snow Man」が60人以上のジャニーズJr.を引き連れ、同氏の追悼企画に出演。ジャニーズ勢からは計7組が出演した。

 芸能プロ関係者は「ジャニーズとNHKはかねて『紅白』での癒着が問題視されている。『紅白』の責任者は代わるので、歴代の責任者に話を聞かないと検証にならない」と話している。

 今年大みそかのステージにジャニーズ勢は何組出場するか。