母親の自殺を手助けしたとして、自殺ほう助容疑で27日に逮捕された歌舞伎俳優・市川猿之助(本名、喜熨斗孝彦=きのし・たかひこ)容疑者(47)の事件の余波は広がるばかりだ。事件の推移はもちろん、今後避けられないのは“借金地獄”だ。同容疑者は29日、送検された。
先月18日に東京・目黒区の自宅で、意識もうろう状態で発見された猿之助容疑者。同居していた両親が倒れており、母親は現場で死亡が確認され、父親の市川段四郎さんは搬送先の病院で死亡した。死因は向精神薬中毒の疑い。猿之助容疑者は、自身に処方された睡眠薬を母親に手渡したとみられる。逮捕前の任意聴取で「睡眠薬は粉状にして水に溶かして飲ませた」との趣旨の話をしていたという。
気になる犯行動機について、猿之助容疑者はこれまで「週刊誌報道をきっかけとして家族会議が行われ、みんなでさよならすることにした」などと供述している。事件当日の18日は、舞台の共演者や弟子、劇場スタッフへのセクハラやパワハラ疑惑を報じた「女性セブン」発売日。猿之助容疑者は事前に報道が出ることを知っていたとみられ、発売前日の17日に家族で話し合い、心中を図ったという。猿之助容疑者のスマートフォンなどを解析した結果、自殺に関する検索履歴が残っていたという。
今後、事件がどう展開するかはまだ読めないが、一つ分かっているのは、多額な損害賠償請求を受ける可能性が極めて高いということだ。NHKは猿之助容疑者が出演していた大河ドラマ「鎌倉殿の13人」「風林火山」「龍馬伝」など8作品のNHKオンデマンドの配信停止を始めた。テレビ朝日も動画配信サービスで、過去の出演作品を順次配信停止するなど適宜対応するとした。本来16日に公開予定だった出演映画「劇場版 緊急取調室 THE FINAL」も公開延期に。撮り直しで内定しており、それらの賠償金がすべて猿之助容疑者に請求される恐れもある。歌舞伎でも監修を務める7月の公演が中止された。
「少なくとも10億円以上と言われています。もはや歌舞伎界も手を差し伸べられる状況ではない。表舞台への復帰は当然として、資金援助も受けられないでしょう。到底猿之助個人で払える金額ではないほど膨れ上がることは確実です」(歌舞伎関係者)
猿之助容疑者に残された財産で言えば、東京・目黒の一等地にある推定3億円とも4億円とも言われている豪邸があるが「すでに事故物件サイトに掲載されている。日本中が事件を知っており、大幅な値崩れは避けられない」(同)。代償はあまりにも大きい――。












