歌手でタレントのやしきたかじんさん(本名家鋪隆仁)が3日に死去したことが7日、明らかになった。64歳だった。活動は関西が中心だったが、切れ味鋭いコメントに全国にファンを持つ、日本を代表するスーパースターだった。
大阪市西成区で生まれたたかじんさんは、1976年にシングル「ゆめいらんかね」でメジャーデビュー。群を抜いた歌唱力と軽快なトーク術で人気を集める。86年には自身の代表曲となる「やっぱ好きやねん」をリリース。関西を中心に大ヒットとなった。
テレビ・ラジオ番組ではタブーを恐れない発言や、切れ味鋭いトークで関西のお茶の間を魅了した。歌手ながら86年に日本放送演芸大賞「ホープ賞」、93年には上方お笑い大賞「審査員特別賞」を受賞。出演する番組の多くが高視聴率を記録したことから「関西の視聴率男」とまで呼ばれるようになっていった。
たかじんさんといえば、“北新地の帝王”と呼ばれるほど、関西有数の歓楽街・北新地を愛する男として有名だった。「番組収録が終われば“たかじんファミリー”みんなで飲みにいく。一晩で100万円以上使うのはザラ。それもハシゴで。一見、豪快で自由奔放に見えるけど、女の子に対しては本当に紳士。体目的でもないから、『いくら酔っても安心できる』と評判でした」(たかじん冠番組関係者)と話す。
一方で、たかじんさんは気弱な一面も持ち合わせていた。「自分の中に『理想のやしきたかじん』を持っている。それを必死に演じていた。大変な収録が終わると倒れたというのは本当の話なんです」と意外な顔も持ち合わせていた。
たかじんさんは2012年1月末に発覚した食道がんで東京の病院に入院。当初は初期と発表されていたが、すでにステージが進行した段階だった。がんの除去手術を終えた後はハワイや北海道で静養し、昨年3月に復帰した。
しかし、手術前から10キロ以上やせ、復帰後も収録のたびに体重は減っていった。5月に入り、がんがリンパ節などに転移していたことが発覚し、再度休養に入った。また、昨秋には闘病生活を支えた女性と再々婚し。今春の復帰を目指し、闘病していたが、そのまま帰らぬ人となってしまった。
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