ウクライナ侵攻で、ビーバーが意外な役割を果たしている。英紙エクスプレスが29日、報じた。

 ウクライナの兵士が、最前線の塹壕(ざんごう)からビーバーを引きずり出す動画がSNSのテレグラムに投稿された。ウクライナ軍は、過去数週間にわたってビーバーと戦わなければならなかったという。

 兵士が塹壕内にいるビーバーの尻尾をつかんで引きずり出し、外に放っても、すぐに塹壕に戻ってきてしまうコミカルなものだ。

 このビーバー動画は、「ビーバーも塹壕に残り、ロシア軍と戦う覚悟だ」などとして、ウクライナの兵士、ジャーナリスト、リポーターの間でSNSのジョークになっている。

 ところがジョークではなく、ビーバーはウクライナ軍の役に立っているようだ。ビーバーは戦争のために駆除できなくなったため数が増えており、1匹1匹が何キロにもわたるダムを作り、ウクライナとベラルーシ国境が水浸しになっているという。

 ベラルーシ国境近くにいる、ウクライナ軍ヴォリン領土防衛旅団のスポークスマン、セルヒー・コミンスキー氏は「ビーバーは地面を湿地にして、ベラルーシ経由で入ってくるロシア軍を通行不能にすることで、ウクライナ軍の味方になってくれています。通常ならビーバーがダムを建設すると、畑が水浸しになるので、そのダムを破壊しますが、今は戦争のために破壊できていませんでした。そのため、どこにでも湿地があります」と語っている。

 実際に今年の初めにはロシアによる、ベラルーシからの2回目の攻撃を防ぐのに役立ったと信じられているという。