タレントの伊集院光(55)が14日、ニッポン放送「オールナイトニッポン(ANN)」の放送55周年を記念した特番「オールナイトニッポン55時間スペシャル」(17日午後6時)でパーソナリティーを務めると発表された。伊集院は2021年にパワハラ疑惑を報じられたが、リスナーの支持は不変で絶大。〝帝王〟の後番組は聴取率がガタ落ちし、局員らが顔面蒼白になるほどだった。

 特番は55時間放送され、全29番組のうち28番組のパーソナリティーが発表されていた。タモリや明石家さんまを筆頭に中居正広、福山雅治、ナインティナインなど、「ANN」OBや現役のパーソナリティーがズラリ。若年層のリスナー向けとしてはEXITやSixTONESも加わる。最後の1番組で伊集院が発表された。

「伊集院光のANN」は1988~90年に放送。内容が熱狂的に支持されて社会現象になり、のちに「ラジオの帝王」と呼ばれた。伝説的番組が33年ぶりに「伊集院光のANN」として一日限りで復活する。

 最後の1番組のパーソナリティーをめぐってはタレントのビートたけしらの名前が取りざたされていたことを念頭に伊集院は14日、ツイッターで「たけしさんや中島みゆきさん説が飛び交う中、なんかすみませんw」と恐縮した。

「最後の〝オオトリ〟として伊集院さんが発表されたことに、帝王たるゆえんを感じます」(ラジオ局関係者)

 伊集院といえば、TBSラジオ「伊集院光とらじおと」の共演者に対するパワハラ疑惑を昨年9月に「女性セブン」で報じられた。一時はラジオ界からの〝追放〟も取りざたされたが、往年と変わらない熱狂的なリスナーの支持を背景に、昨年12月からリニューアルされたJRN「伊集院光のおたよりください」を担当。今年4月からはNHK FM「伊集院光の百年ラヂオ」を担当する。ラジオでの神通力は健在だ。

〝伊集院ロス〟も起きていた。前出の「――らじおと」は昨年3月に終了。この後を受け、パンサー向井慧の「パンサー向井の#ふらっと」が開始されたが、スマホなどで聴けるラジオのサービス「ラジコ」での聴取率がガタ落ちした。当のTBSラジオ関係者の話。

「テレビやラジオの新番組が同じ枠の旧番組に比べ、数字(視聴率、聴取率)が落ちるのはよくあることです。それを加味しても、『――ふらっと』は『――らじおと』から一気にガタ落ちした。局員たちは顔面蒼白になったんです。一時と比べれば数字は持ち直したものの、帝王を逃したのは大打撃でした」

 気になるのは「伊集院光のANN」が19日午前11時~午後1時と真っ昼間であること。帝王の本領が発揮されるのはやはり深夜帯だが…。