【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。大谷翔平選手が大リーグ・エンゼルスと3000万ドルで来季の契約を結びました。すごすぎて想像できない額ですけど、上には上がいます。メジャーの最高年俸はニューヨーク・メッツのシャーザー投手で、その額なんと4333万ドル! でも、大谷選手ならそれを抜いてしまうんじゃないかと夢を持たせてくれます。

 今回は、そんな夢のある映画「ミリオンダラー・アーム」(2014年公開)を紹介します。主人公である、やり手のスポーツエージェント・JBが有望選手との契約をライバルに奪われ窮地に陥ります。そこでJBは一発逆転を狙って野球文化のないインドでスピードガンコンテストを実施して、メジャーリーガーの金の卵を発掘しようというストーリーです。ぶっとんだストーリーですけど、これ実話なんですよ!

 なぜ、インドかというと、人口が多いから(笑い)。2022年の時点で人口は約14億人で、まさに人材の宝庫。NBAのスター選手だった中国人のヤオ・ミン選手のように、人口大国には埋もれた人材がいるんじゃないかという発想です。インドは野球文化はほぼゼロなんですけど、野球に似たクリケットがある。

 優勝賞金10万ドルと米国でのメジャー挑戦権をかけてコンテストを実施すると参加者が殺到。野球のボールを初めて握るような参加者の中からリンク・シンとディネシュ・パテルの2人の青年がメジャーの挑戦権を手にしました。2人はアメリカに渡り、メジャー挑戦という険しい道に加え、慣れないアメリカでの生活と文化の違いに苦しみながらアメリカンドリームをつかめるか、というストーリーです。

 今回は結末を言っちゃいますね。2人はピッツバーグ・パイレーツと契約しました。活躍はそれほどでもなかったんですが野球のボールを握ってからたった10か月で契約したワケですから快挙ですよね。

 2人の成長物語でもあるんですが、エージェントからの視点もあります。JBは野球未開のインドというブルーオーシャンに目を向けたらからこそ2人を発掘できた。常識にとらわれない者こそが成功をつかむというのはビジネスにも通ずるものがあるのではないでしょうか。大谷選手も当初は二刀流に対して懐疑的な声もありましたが、常識にとらわれなかったからこそ今の活躍がある。

 余談ではありますが、リンク・シンはその後、プロレスラーに転身してます。この映画には発想の転換のヒントがあるかもしれません!

☆ありむら・こん 1976年7月2日生まれ。マレーシア出身。玉川大学文学部芸術学科卒業。ローカル局のラジオDJからキャリアをスタートさせ、その後映画コメンテーターとしてテレビ番組やイベントに引っ張りだこに。最新作からB級映画まで年間500本の作品を鑑賞。ユーチューブチャンネル「有村昆のシネマラボ」で紹介している。