落語家・桂福団治(81)が6日、大阪市の松竹芸能で「復活 曽呂利寄席」(26日、DAIHATSU 心斎橋角座)の開催会見に登場した。
「曽呂利噺(そろりばなし)」とは、豊臣秀吉のお伽衆だったとされる伝説上の人物、曽呂利新左衛門の頓智噺(とんちばなし)を集めたもの。江戸時代以来人気を博し、明治から大正にかけては落語家の桂文之助が「二世曽呂利新左衛門」を名乗って活躍した。しかし、近年は演じ手も少なくなり、継承されなくなる可能性もあることから、福団治が2011年~16年まで「曽呂利寄席」として演じてきた。
人情噺と手話落語に打ち込むため、2017年以降は中止していたが、このたび復活。福団治は「人情噺の福団治になってしもたんですが、この年になった。ぜひ遺言みたいな曽呂利噺をもう一度再現したい」と意気込んだ。
曽呂利噺の魅力については「曽呂利の時代や我々が修行していた時代は『三尺去って師の影を踏まず』というのがあったが、それを頓智で負かしてしまう。秀吉も曽呂利に笑わされた。権力者をやり込めるのが痛快」と笑った。
これだけ曽呂利噺にハマり、継承に尽力すれば「三世曽呂利新左衛門」を名乗ってもよさそうだが、「皆さん言うてくれますから心傾く時もありますけどね。でも、曽呂利新左衛門って一番大きな名前。落語の元祖説もある。立川談志さんからも『上方には曽呂利があるじゃねぇか』と言われていたほどですからね」と恐縮した。
公演が行われる26日は82回目の誕生日。先日も胃カメラやCT検査を行ったが、「どこも悪くない」ほど健康体だそうで、「卒寿の落語会やれたら最高やな」と老いてますます盛んだ。
先月30日に亡くなった落語家の三遊亭円楽さんについては「僕の故郷の四日市には、桂文治のお墓がありましてね。『文治まつり』というのがあって、ゲストに円楽さんが出てもらうことになってたんですが、コロナで延び延びになってね。『今年はやろうぜ』と言って楽しみにしてたので残念です」と悔やんだ。
上方落語界でも昨年、笑福亭仁鶴さんが亡くなっており、「皆死んで僕だけになった。今はすぐに『パワハラや』って言われるけど、僕らが修行してた時は目上の者を崇拝して芸を身につけた。日本の伝統として継承してきた古いしきたりを、次の若いもんに引き継がないといけない使命感がある」と言い切った。












