スペインのサンセバスチャン映画祭で好評上映された、俳優・香川照之(56)の主演映画「宮松と山下」(11月18日公開)の公式サイトのコメントが削除されていたことが21日までに分かった。「変態性」「狂っている」などというワードが、まるで香川の性加害騒動を連想させるとして物議を醸していた。そこで同映画の宣伝担当に問い合わせてみると――。

 同作は20日(現地時間)、スペインで開催中の「サンセバスチャン映画祭」(24日まで)のワールドプレミアで上映。主演の香川は、同作でエキストラ俳優の役を演じ、会場の600席は満席となった。

 同作の監督は、佐藤雅彦氏、関友太郎氏、平瀬謙太朗氏の3人で担当。3人は現地に足を運び、会場で上映終了後、観客からスタンディングオベーションが送られたという。

 同日中には、日本国内でもその様子が伝えられ、同作の新ビジュアル画像などが公開。未発表の追加キャストなどについてもお披露目され、30秒の告知動画もユーチューブに投稿されている。

 実は同作をめぐっては、公式サイトに公開された香川と監督3人によるコメントが物議を醸していた。

 その香川によるコメントは「3人の巧みな言葉に乗せられて、私のアイディアや感性も暴発していく。ああ、久しぶりに芯のある演技をしているな…。完成した作品は、やはり久しぶりの変態性に満ちていた。狂っている。褒め言葉だ」というもの。

 また、3人の監督も連名で「まだ世の中は香川照之の恐ろしさを知らない。まだ世の中は香川照之の本性を知らない。私たち3人の監督は、それを今、確信している」などとコメントしている。

「変態性」「狂っている」「香川照之の恐ろしさを知らない」「香川照之の本性を知らない」。性加害騒動を連想させるようなワードがいくつも含まれており、ネット上では話題になっていた。実際、関係者らも頭を抱えていたという。

 そんななか、コメントが、いつの間にかホームぺージから消えていた。宣伝担当者に問い合わせると「映画祭のタイミングで新しいビジュアルなどを公開し、ホームページのリニューアルに伴い、デザインを変えたので、コメントはなくしました。映画の公式ツイッターなどには残してあるのでご確認ください」との回答があった。

 性加害騒動の影響を理由にしていないが、ホームページ上からコメントが削除されたことは認めた。

 日本国内で報じられた香川による性加害について海外の映画関係者がどこまで知っているかは定かではない。だが、セクハラや性的暴行の被害体験を告白するMe Too運動が広がったように、このような案件は海外の方が厳しい。実際にハリウッドで有名だった映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタイン氏は、女優などから次々と告発され、禁錮刑の有罪判決が言い渡されている。

 芸能プロ関係者は「映画プロデューサーの事件でもわかるように、セクハラや性加害は海外では大きな問題として受け止められる。映画自体は評価されているが、香川の性加害が海外の人にも認識されたら大変なことになるのでは」と話している。