川崎競輪場で開催されているナイターFⅠ「東京スポーツ杯争奪戦」は4日、初日を行った。この日の午前に東京五輪に出場したガールズケイリンのヒロイン・小林優香(28=福岡)が、自身のSNSでナショナルチームから引退することを発表した。

 男子のナショナルチームで活躍した深谷知広(32=静岡)は厳しい表情で「そうですか…」と口を開いた。「覚悟が足りないように思いました」と厳しい言葉を口にした。間近にいて、長く一緒に戦った仲間。その傷口が見える。深谷にしか、言葉にできないものがあった。

「もし自分が東京五輪の後も続けていたら、同じことになっていたと思います」

 つらさや悲しさ、悔しさは誰をおいても深谷にしか分からないものがある。自分自身が苦しむように、息をついた。

 妹弟子になる児玉碧衣(27=福岡)は「まさか、優香さんがナショナルチームを辞めるとは思わなかった」とがく然としていた。それだけの決断をしたことで「相当な思いがあったんだと思います」と表情を険しくした。

 優香は現在、ケガからの治療中で直接会う機会もない。「簡単に自分から何かは言えないし、久留米競輪場でまた会えた時には…、肩をもんであげます!」とうるんだ瞳で懸命に笑顔をつくった。

 女子の自転車競技短距離種目の礎を築いた優香。「今の女子のナショナルチームがあるのは優香さんがいたからこそ。優香さんがつくったんです。それだけは絶対に忘れない」。これからはまたガールズケイリンで多くの死闘を繰り広げることになるわけだが「優香さんと私、(尾方)真生と、ガールズケイリンを一緒に盛り上げていきたいです」。