弥彦競輪GⅢ「開設72周年記念 ふるさとカップ」が28日、開幕する。地元の英雄・諸橋愛(45=新潟)がS班の平原康多(40=埼玉)、吉田拓矢(27=茨城)を迎え、関東一丸となって遠征勢を迎え撃つ日本海シリーズ。

 初日特選は菊池岳仁(22=長野)が上記3人に加わり、4車結束で確定板独占をもくろむ。挑むのは三谷竜生(34=奈良)―東口善朋(42=和歌山)、小松崎大地(39=福島)―成田和也(43=福島)、そして27日現在で全選手中の直近4か月の競走得点最上位・荒井崇博(44=佐賀)だ。

 大注目の荒井だが、気になるのは「佐世保記念の決勝を見てどうだったか…」というもの。

 26日に行われたその一戦は中川誠一郎(43=熊本)が駆け、山田庸平(34=佐賀)が番手から出て優勝した。しかし3番手の井上昌己(43=長崎)が守沢太志(37=秋田)に絡まれてしまった…(井上5着)。

「(庸平は)2角から出んと。誠一郎の気持ちをくんで、ね。誠一郎は庸平の前やからじゃなく、昌己が3番手にいるから頑張ったわけやから」

 ただ九州から優勝者をではなく、井上とゴール前勝負に持ち込まないと、中川の思いとは外れる。「まあ、昌己も付いていかんといけんわけやけど、あのレースは」と厳しい言葉を続けた。なぜか…。

 庸平が中川や井上との信頼関係を築き、九州の屋台骨として成立するために、ただ勝利を得ることのみを考えていては先がない。あの時に「2角から出て昌己を振り切らんと! 抜かれたら、それだけ、ちゅうこと」と一段高い意識を持って戦うことを求めるからだ。

 自身は27日現在で競走得点最上位という驚異的な戦いぶりだ。グランプリ出場も…、視野に入ってきた。「そら、出たいよ。誰だって出たいやろ。でも、オレもいい年やけん…」。競輪にどっぷりつかり切ったベテランの言葉と走りは、濃くて、濃くて、濃い。