平塚ミッドナイト競輪(FⅡ)が9日、開幕する。昨年8月から1年間のあっ旋停止処分(実効14か月)を受けていた海老根恵太(45=千葉)が、今節から実戦復帰する。KEIRINグランプリ2009を制するなど華やかな経歴を持つスターが、A級から再出発する。

「大変ご迷惑をおかけしました」

 海老根の囲み取材の第一声は、このひと言から始まった。昨年5月、埼玉県川口市の飲食店で女性にわいせつな行為をしたとして埼玉県警に逮捕されるも不起訴処分に。あっせんは直ちに保留され、その後、8月から1年間のあっせん停止処分を受けていた。

 この1年は特に休養期間などは設けず、定期的に体を動かすことを心掛けた。「自宅でトレーニングしたり(同期の)武井(大介)がよく呼んでくれて外で乗ったりしてました。武井の弟子の野口(裕史)とも練習しましたね」。バンクには入らなかったため、直前は千葉の250バンクで最終調整。「練習自体は今までと変わらないんじゃないかと思います」と、入念な準備で復帰戦に備えてきた。

 A級は実に20年ぶりで対戦相手も手探り。加えて初日は自力を強いられる組み合わせが用意された。メンバー表を見渡し「(同県の)須藤(雄太)しか知らない…。自力も出してないからどうかな…」と苦笑しつつも「そんなことは言っていられない。走らせていただけるだけでありがたいので」と静かに話し、表情を引き締めた。

「実際には走って足りないところを補っていくしかない。(あっせんが)止まる前は110点ぐらいあって、みなさんそのイメージはあると思うので、そこに近づいていけるようにやっていきたいです」

 ミッドナイト開催のため観客は不在。しかし、画面の向こう側から大勢のファンが、一時代を築いたスターの復帰戦を固唾をのんで見守っている。