日本ボクシング連盟の前会長・山根明氏(81)は、事実上の永久追放となった後も自身の名前を冠した団体「ワールド・ヤマネ・ボクシング・チャンピオンシップ(WYBC)」を設立するなど意気軒高だ。そんな山根氏はどのような半生を送ってきたのか――ボクシング連盟時代の苦労も含め、改めて直撃した。
――ボクシング連盟の会長で大変だったことは
山根 海外で顔が売れるほど付き合いは増えるけど「カネがない」なんて断れない。全部持ち出しで、行けば行くほど借金が増える。俺の息子が週刊誌のインタビューで「オヤジには2億円使わされた」とか話してたけど、真実や。
――連盟からの報酬は
山根 ありませんよ、そんなもん。
――どうやって金を工面してた
山根 旅行会社のオーナーだったり、香港の企業の役員やって給料もらったりもしてました。2回目の嫁がやってる喫茶店の売り上げを持ち出して、それが原因で離縁もされた。
――ルーツは韓国だが日本に誇りを持っている
山根 俺は日の丸をつけて表に出た以上は、命をかけて生きてきた。パーティーとかでは基本、羽織・袴ですよ。81年の人生のうち76年はジャパンなんだから。世界に行っても「ジャパン」を誇りに生きてきた。韓国の連盟の人に「ルーツは韓国でしょ? 韓国の選手にも愛を与えてください」って言われたことがあってね。でも「ルーツには誇りを持っているけど勝負の世界はそうじゃない。それは言えない」って答えた。強化方法も聞かれたけど、俺の考えや生きざまは韓国には教えない。なぜなら日本代表を背負ってるから。ルーツは愛しているが、そこは勝負なんや。
――韓国時代の思い出はある
山根 暇なしに石投げられとったよ。「日本人野郎」言うてね。それで根性が据わった面もあるわね。今も日韓関係はぎくしゃくしてるけど、「俺はあいつらが嫌い」みたいな政治家の意見の行き違いでやってはダメ。政治家は国民あってのものなんだから。近い国なんだから仲良くしてもらいたいね。
――日本の良さは
山根 やっぱり礼儀ですね。だんだんなくなっていってるかもしれないけど、礼儀から始まり礼儀に終わるというのは今でも僕は大好きですね。
☆やまね・あきら 1939年10月12日生まれ。大阪府堺市出身。ルーツは韓国。奈良県をボクシング王国に引き上げた手腕を買われ、日本ボクシング連盟理事など数々の役員を歴任。2011年には会長に就任、翌年には終身会長となったが、審判の不正や助成金の流用などの疑惑が発覚。最終的には過去の反社会勢力との交際を理由に18年に辞任。その後、連盟から除名された。19年には新団体「ワールド・ヤマネ・ボクシング・チャンピオンシップ(WYBC)」を設立。












