英国の人気歌手で元テイク・ザットのロビー・ウィリアムスが所蔵していた謎の覆面アーティスト、バンクシーの作品2点が2日(日本時間3日)に英オークション社最大手のサザビーズで競売に掛けられ、2点合計約730万ポンド(約11億円)で落札された。仏「ラジオ・フランス・アンテルナショナル」局など複数の海外メディアが報じた。
落札された1作品は田園を低空飛行する2機の軍用ヘリコプターを描いた作品。発表当時はイラク戦争への反対を訴える作品とされた。落札額は440万ポンド(約6億8000万円)までせり上がった。サザビーズ側はアーティストの「反戦メッセージ」が描れていると説明しており、フランシス・フォード・コッポラ監督による1979年のベトナム戦争をテーマにした映画「地獄の黙示録」の米国の侵略シーンを連想させるものだという。
もう1作品は金属板にスプレーで描かれた「風船と少女」。ハート形の赤い風船に手を伸ばす少女を描いたバンクシーの代表作でもあり、やはり「平和」へのメッセージが込められている。こちらはウィリアムスが06年、バンクシーから直接手に入れたという作品で、約280万ポンド(約4億3000万円)で落札された。
今回のオークション出品はロシアのウクライナ侵攻に対する抗議が目的と見られるが、どんな業界でも覆面男はやはりちょっと違う。バンクシーはもちろん、世界中が混乱している時期に「反戦」を訴えようと。オークションに踏み切ったロビーの勇気にも敬意を表したい。












