芸能界で代表的なレオ党といえば、球団歌「地平を駈ける獅子を見た」でおなじみの歌手・松崎しげる(72)だろう。その長男で俳優として活動中の松谷優輝(23)は高校まで野球を続け、父に何度も西武球場に連れて行かれたが、あこがれの存在はオリックスのT―岡田外野手。現在では“無双右腕”山本由伸投手をリスペクトしているという。その理由は…。

 高校まで東京・和光で白球を追いかけた。3年夏の西東京大会は初戦敗退に終わったものの「4番・右翼」で長距離砲として鳴らし、高校通算15本塁打。打撃の手本にしたのはT―岡田で「バックスピンのかけ方とかホームランの打ち方をT選手の映像を見て勉強してました」。

 豪快で柔らかく、飛距離の出るスイングを研究した。

 父の“レオ熱”の影響はまったく受けず「小さいころに、よく西武球場に連れて行ってもらいました。でも父が(球団歌を)歌っているから僕も西武が好き…というのが嫌だったのかもしれません。チームが、というより選手が好きなんです」。周囲からの「西武を応援しろ」の声にあらがうかのようにファンにはならなかったという。

 中学、高校と続けた野球に区切りを付け、大学を経て芸能界へ。俳優として舞台、CM、ドラマに出演して頭角を現しているが、今も野球の試合は見ている。刺激を受けているのが、今季のパ・リーグで投手タイトルを総ナメにしたオリックスの山本だ。

「球が強い。キレもすごくて、球威も真っすぐも変化球もすべてそろっている。僕は野手だったので今までは打者を細かく見ていたんですが、年齢も一緒だし、日本で一番と思っている。ダルビッシュさん、松坂さんとかもすごいと思っていたけど、それ以上なのかなあって。好きな選手なのですごく見えちゃう。なんで自分より小さい体で、あんな球が投げられるんだろうって。父も『これはすごい』と言ってました」。さすがの松崎もうなるしかなかったという。

 現在は野球を題材にした映画を撮影中。自身の経験も生かされている。「先日もホームランを打つシーンがあった。周りに教えてあげられるし、野球をやっていてよかった。今もTさんのバットを垂直にしたどっしりした構えとか、見ます。野球も映画もみんなでつくり上げるチームプレー。通じるものがあります」と実感している。

 芸能界で生きていくことを決めて、父からもらったアドバイスは「焦らず急げ。やるのはお前だぞ」。

 野球で培ったブレないメンタルで今後も勝負を続ける。

☆まつや ゆうき 1998年11月1日生まれ。東京都出身。180センチ、70キロ。中学、高校と和光で野球を続け、長距離砲としてチームをけん引。国士舘大21世紀アジア学部卒業後、芸能界入り。俳優として舞台「転校生」、映画「ブレイブ―群青戦記―」、ドラマ「あなたもきっと騙される」などに出演した。父はヒット曲「愛のメモリー」や芸能界きっての「レオ党」で知られる歌手の松崎しげる。