小倉ナイターGⅠ「第63回競輪祭」最終日(23日)で12Rに決勝が行われ、平原康多(39=埼玉)の後継者・吉田拓矢(26=茨城)が、単騎ながら3角からのまくり追い込みでGⅠ初制覇。「競輪王」の称号を得るとともに、優勝賞金3618万円と「KEIRINグランプリ2021」(静岡)の最後の切符をつかんだ。
ライバルの影が、左脇をかすめていく。黄色いユニホームで逃げ粘るのは新山響平(28=青森)。107期の同期生で、終生競い合うことを運命つけられた仲だ。現地観戦したガールズの児玉碧衣(108期、26=福岡)は競輪学校で同じ時間を過ごした間柄になる。「同期がやってくれましたね! でも、新山さんも強かった…」(児玉)。男子のGⅠ覇者では最も新しい期。新時代の幕開けを伝える優勝となった。
「信じられないです。新山さんと2人でワンツーっていうのも、信じられない」
吉田は息を弾ませた。呼吸の一つひとつから、興奮と感動がこぼれる。そして感謝。「平原(康多)さんをはじめ、関東の先輩、後輩に伝えたいです。もちろん家族の支えがあってここに来れたんで」。
賞金によるGP出場の可能性もあったが、問答無用のVで出場切符を手にした。平原と宿口陽一(37=埼玉)が待つ舞台。心は定まっている。目をひん剥き「志願して関東の先頭を走らせてもらいます。関東から優勝者を出せるように」と落ち着いた声ながら、ファンの胸の奥まで届くような宣言。さらなる大舞台での照準を定めた。












