◇茅原悠紀(33)岡山支部99期

 SG「第31回グランドチャンピオン」が22日に開幕する。舞台はボートレース児島。これまで2006年・浜名湖の坪井康晴、2014年・浜名湖の菊地孝平、2018年・徳山の白井英治の3人が地元Vを達成している。今回、地元・岡山支部からは茅原悠紀が参戦。カウントダウンコラム最終回は唯一の地元レーサーとなる茅原の胸中に迫った。

 地元SGは4度目の参戦。2017年3月のクラシックで優出歴はあるものの、ほかの2度は予選落ちに終わっている。
 
 今回は岡山支部から唯一の参戦とあって、周囲の期待をいつも以上に感じ取っている。「地元のお客さんにとっては僕が賞典レースに乗らないことにはつまらないと思うし、そこは意識して頑張ります。何とか爪痕を残して帰りたいですよね」と意気込む。

 ただ、過去3度の地元でのSG出場経験を踏まえ、出した結論は「いつも通り自然体」――。

 地元の大舞台とあって戦績だけでなく、当時の微妙な心理状況の変化もはっきりと覚えている。「2年前(2019年10月)のダービーの時はエンジンが良くなくて、下がりっぷりがひどかった。それに気合も入れ過ぎてしまって、終わった後はメンタル面でだいぶきてました。次こそはガチガチにならずにいきたいな、と思いましたね」と猛省しながら地元SGに臨む時の課題を再認識した。今回は気負うことなく、ほどよい緊張感で大舞台へ向かうつもりだ。 

 今年は2月の徳山GⅠ中国地区選V以外は目立った活躍がなく、もどかしさを抱えている。「コンスタントに中間着は取れているけど、取らなきゃいけないところで取り切れていない。近況のリズムは悪くないけど、一瞬、一瞬で変わったりするので好調とは言えないですね」。

 これまでのSG戦線での航跡を振り返ると、12優出1V。緑のカポックで制した2014年の平和島グランプリのイメージが今も色濃く残っている。「SGへの意識は特にないんですよね。取れたらいいけど、(絶対勝ちたいとか)そこまでの欲があまりない。毎年、最低限の目標としてグランプリ出場圏内にいたいとの気持ちはありますけどね」と淡々と話す。

 選手生活15年。岡山支部の第一人者に成長した今こそ「自然体」のまま地元主役として存在感を発揮し、最高の結果に結びつけたい。