
ボートレース福岡のSG「第56回クラシック」は28日最終日、12Rでベスト6による優勝戦が行われる。
ポールポジションの1号艇は石野貴之(38=大阪)が手にしたが、地元・福岡支部からただ一人勝ち上がった2号艇・篠崎仁志(33=福岡)もVへ闘志を燃やしている――。
鎌倉時代、元寇(蒙古襲来)の戦場となった博多湾は今、SG「クラシック」の戦場と化している。全国から襲来した強豪を迎え撃つのは、地元福岡支部が誇る〝七人の侍〟だった。しかし、総大将・瓜生正義(45=福岡)の刀は折れ、副官・岡崎恭裕(34=福岡)の矢は尽き、全軍の士気を鼓舞する宴会部長・西山貴浩(33=福岡)も轟沈し、予選までに5人が倒れた。
準優ラウンドに残った2人のうち、松田大志郎(33=福岡)も準優で寺田祥(42=山口)にまくり勝負を挑み玉砕。この福岡勢壊滅の危機を救ったのは〝スーパー仁志君〟こと篠崎だった。
序盤から仕上がり万全とはいかない足で、意地の予選3位通過。準優10Rは「放った」とはいえコンマ05の強烈スタートで一気に逃げた。「ミスはあったけど結果(1着で優出)が出て良かった。準優はうまく調整できて、パンチ力で見劣る人は何人かいるけど、出足はいいと思う」。
佳境を迎え、伸びはともかく出足は戦えるレベルに持ってきた。「これまで福岡のSGで結果が残せず悔しい思いをしてきたので、優勝戦に乗れて良かった。当日の気温や天気は分からないけど、一番合った状態でいきたい」と闘志満々。
今節は日を追って上がる気温が調整を難しくさせたが、最終日は気温が下がる代わりに雨予報。最後まで調整に苦労しそうだ。しかし「今回は優勝を目指してきたので、優勝だけを考えます!」。鉄の意志でVロードをこじ開ける。
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