75歳の元中国副首相・張高麗氏に性的関係を強要されたと告発し、消息不明になっている女子テニスの彭帥(35=中国)の問題で、オーストラリアも北京五輪に政府高官らを派遣しない外交ボイコットを検討しているとオーストラリア紙「シドニー・モーニング・ヘラルド」が報じた。

 同紙によると、政治家から外交ボイコットを求める声が次々に上がっている。自由党のアベッツ上院議員は「同じ志を持ち、自由を愛する他の国々が追随することを期待したいが、これを始めるにはリーダーが必要であり、オーストラリアがリードできることを望む」と発言。同じく自由党のウェルズ上院議員も「彭に関する最近の状況は、国際的な懸念に拍車をかけている。北京五輪外交的ボイコットを支持する」と述べた。また労働党のカリル下院議員も「少なくともオーストラリア政府は、同盟国とともに外交的ボイコットを検討すべき。政治とスポーツを混同すべきではないが、一線を引かなければならない時もある」と訴えている。

 国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長と彭がビデオ会談を行い、問題なしをアピールしたが、依然スッキリしないこの問題。〝ボイコット〟の流れが加速しそうだ。