今月8日に台湾の卓球選手・江宏傑(32)との離婚を発表した、卓球の元五輪メダリストの福原愛さん(32)が、26日に東京五輪卓球のコメンテーターとして表舞台に戻ってきた。フジテレビの中継にスタジオから出演し、この日の混合ダブルスで日本卓球界初の金メダルに輝いた水谷隼(32=木下グループ)、伊藤美誠(20=スターツ)組らについてそつなくコメント。今後は本格復帰を目指していくが、〝身内〟でさえも、あの疑惑に対する抵抗感は残ったままだという。

 3月上旬に年下男性との横浜デートで不倫疑惑を報じられ、公の場から姿を消した福原さんはこの日、スタジオからテレビ出演。白いブラウス、紺のロングスカート姿でややほっそりした印象だった。

 金メダルに輝いた混合ダブルスの水谷、伊藤組の快挙には「五輪という舞台で中国に勝って金メダルを取ってまだ夢のようです」と喜びを語り「お互いがお互いを補っていたペアのよさ、相性のよさが生きた試合でした」とコンビネーションを絶賛した。また「中国にとっては五輪で金以外を取ることは失敗と同じくらいのプレッシャーを抱えている」と中国事情も披露。さらに金メダルペアからはミックスゾーンとの中継がつながったときに、水谷から「愛ちゃん、やりました!」とメッセージを送られ、笑顔を見せた。

 快挙からさかのぼること数時間前にも、シングルス初戦を終えた石川佳純(全農)や張本智和(木下グループ)について滑らかな口調で語っており、いつでも解説業を本格化させてもよさそうだが、現在はコンプライアンス順守が盛んに叫ばれる時代。国民的ヒロインでも一部週刊誌だけで不倫疑惑を釈明し、台湾に2人の子供を残した上での〝復帰〟に、違和感を抱く人も少なくない。SNS上では「福原愛が解説だから、見たくなくなった」「普通にテレビ出ててメンタル強いなって思った」などから「愛ちゃんを起用したフジテレビはある意味すごい」との指摘もあった。

 さらに〝身内〟であるはずの卓球界からも早期の登場に異論が飛び出した。ある卓球関係者は「やはり世間をあれだけ騒がせたのだから、1年くらいはおとなしくしていたほうがいい。卓球界から何も意見しないのはどうかと思う」。当時の行為はあくまで不倫疑惑であって犯罪を行ったわけではないが、離婚成立後もいまだにマイナスイメージは消えていない。

 その一方で、卓球界内では功労者への信頼も根強い。ある日本卓球協会関係者は「福原さんのこれまでの貢献度は非常に大きい。今後も協力していただきたいという思いはある」とキッパリ。

 実際、卓球Tリーグは福原さんをアンバサダーから降ろさなかった。同リーグ関係者は「やめてほしいという声はまったくありません。プライベートとは分けて考えています。これまでもメディア対応を含め、さまざまな経験がある福原さんには的確なアドバイスをいただいてきた」と明かした。

 今回の出演を機に福原さんは、これまでストップさせてきた活動を本格化させていく見通し。1月に設立した株式会社「omusubi」を通じて解説業などと並行して社会貢献活動も行っていきたいようだが、賛否両論ある中、どこまで自ら望むことをやっていけるのだろうか。