本気で狙ってもなかなか尻尾をつかめない――警察や厚生労働省麻薬取締部(通称・マトリ)は違法薬物常用者を逮捕すべく、日々地道な捜査を続けているが、対象者も警戒を欠かさないため、そう簡単に逮捕までこぎつけることはできない。それが大物となれば、なおさらだ。何度か〝アタック〟するも寸前で逃げられてしまった芸能人リストを公開する。

 薬物での逮捕は現行犯が原則とあって、捜査が非常に難しい。現在は新型コロナウイルスの影響で、感染拡大防止のため諸般の手続きが複雑になっており、捜査を進めにくいという事情もある。それでも違法薬物を使用しているにもかかわらず、のうのうと生きている芸能人を許すわけにはいかない。それが一度は逮捕寸前までいったとなれば、なおさらだ。来るべき日に向けて、着々と準備を進めている。

 いま真っ先に名前があがっているのが、大物ミュージシャンXだ。

「もう何年も前からクスリのウワサが付きまとっていた。当然、捜査当局も知っており、いよいよ逮捕というところまで迫った」(捜査関係者)

 Xには数々のヒット曲があり、日本で知らない人はいないほどの大物。ただその一方で、黒い闇は付きまとっていた。

「当局の捜査が本格化したのは数年前のこと。行動確認はもちろん、自宅以外の宿泊先も押さえてゴミまで調べていた。去年にはガサに入ったという情報も流れた。しかし空振りに終わってしまったようで、一歩後退してしまった」(前同)

 逮捕できなかった理由として有名なのが、Xの〝シャブ抜きテク〟だ。

「どこで見つけたのか分からないが、すごく上手にシャブを抜けるルートを持っており、タイミングよく抜いているらしい。だからなかなか逮捕までたどり着けない」(前同)

 Xと同様に、何度か危ない立場に追い込まれそうになったのが超人気アイドルYだ。こちらももう何年にもわたってクスリ疑惑がささやかれており、捜査当局も目を光らせていた。

「10年ほど前に一度、2~3年前にもう一度、Yの家にガサが入ったという話がある。しかし何も出てこなかったため、そのままおとがめなしとなった」(薬物事情に詳しい関係者)

 Yの最大の逮捕回避術は、さすが芸能界でトップに登り詰めただけある人並み外れた〝警戒心〟だ。

「いつガサが入ってもいいように自宅ではやらない。一般人が入れない、本当に信用が置ける店や、車の中でしか手を出さず、入手するにしても売人から直接ではなく、必ず信頼している人間をワンクッション置いている。逮捕されないように最大限の注意を払っている」(前同)

 XにしろYにしろ、現時点で逮捕されていない。ただ2人ともまだクスリと〝決別〟していないようで、そう遠くない日に痛い目に遭うだろう。