本紙連載でもおなじみの米国出身の世界的ギタリスト、マーティ・フリードマンが、ZARDの名曲「負けないで」を世界41か国、126人のプロ&アマチュアミュージシャンたちと演奏するミュージックビデオ(MV)が「感動的」だと話題になっている。

 マーティ版「負けないで」は、昨年10月に発売されたアルバム「TOKYO JUKEBOX3」に収録されている。マーティによれば、このタイミングで新たに参加型MVを作ったのは「コロナ禍で、世界中の音楽をやっている人たちがライブできなくなりました。特にアマチュアの人たちに、音楽を頑張り続ける刺激になればと企画した」という。「日本から全世界へ、コロナに負けないで!というメッセージを伝えるため」に、制作費を自己負担し、あえてMVを制作した。

 出演者を募集したのは今年1月15日。フェイスブックのオフィシャルグループで出演希望者を募ったところ、「90人ぐらいと考えていたら、すぐ120人まで達したので締め切りました。ほとんど海外の人です」。

 出演者に「負けないで」の演奏部分を聴かせたところ「海外の人はみんな知りませんでした。完全に僕の新曲と思ってました」という。マーティは「気持ちが沈んだ時に『負けないで』を聴くと、本物の魔法にかかったみたいに、気分がポジティブになります。日本の名曲『負けないで』を、全世界の皆さんに伝えられてうれしく思います」と今回のプロジェクトを通して同曲の魅力も世界に発信するつもりだ。

 曲の最後には、出演者がそれぞれの国の言葉で書いた「負けないで」のメッセージボードが掲げられる。その中にはマーティの盟友で、筋萎縮性側索硬化症の闘病生活を送りながら音楽活動をしているジェイソン・ベッカーの姿も。「ジェイソンは一番の『負けないで』の人。ボードは彼のお父さんが描いてくれました」

 日本からはキッズバンドのロイロイロ、新日本プロレスの棚橋弘至らが出演。棚橋はエアギターを披露している。