新型コロナの感染拡大は再び勢いを増し、新年早々から暗い話題の多い日本にあって、この人は未来へ向け、希望があるプランを温めていた。みのもんた(76)が“終活ブーム”への不満を爆発させ、2021年から始めたいという、あるプランを本紙に明かした。

 新型コロナが大変なことになってるね。年をまたいで悪くなる一方じゃない。緊急事態宣言が出たけど、私だったらもっと前に戒厳令出してたね。「家から一歩も出るな!」ってね(笑い)。

 2021年、本当にどうなるんだろうね。個人的には去年でテレビの一線も会社の社長も退いたけど、まだ老け込む気はないよ。これから80歳に向けて体づくりをしようかと思っているぐらい。

 最近さ、「終活」ってやたら言うじゃない。あれが嫌でしようがないんですよ。「早くいなくなれ!」と言われているようなものでしょ。社会から退場することを前提に、いなくなる準備をしろってさ。大きなお世話だよ! シニアの皆さん、そんな声に押されちゃいけない。まだまだやれることはありますよ!

 確かに財産や会社のことは、何かあった時のために整理しておいた方がいいです。周りに迷惑をかけないようにね。それは実際に、私もやりました。しかしね、整理した後も人生は続いていくんですよ。「アルバムを燃やせ」「趣味の物は処分しろ」ってさ、そこからの人生を日陰で過ごせっていうの? 冗談じゃない! そこから10年、20年あるかもしれないじゃない。これからどうやって青春を取り戻すか、考えた方がいいよ。

 人口が多い団塊の世代はすでに70代。これから70代以上が活躍する場があっていいんですよ。例えば80代のフィギュアスケーターがいてもいいじゃない。「白鳥の湖」がダチョウになってもガチョウになってもいい。やればいいんです! アイスホッケーなんか、つえ持ってやってるようなものだから、70代がプレーしたっていいでしょ。ラグビーだってさ、新日鉄釜石で活躍した松尾雄治は何歳? 67歳? じゃあ、まだ15年はできるね。彼が引っ張れば注目も集めるよね。

 最近、お店で食事した後、コップで入れ歯を洗ってる人を見たことある? 昔はよくいたよね。洗って明かりに透かしたりしてさ(笑い)。今、ああいうことする人いないでしょ。つまり、今のシニア層は昔の年寄りとは違うんですよ。

 かく言う私はね、昔なまじ鍛えたものだから、その筋肉が垂れてきちゃった。だから人様に見せられる体に戻して、80歳になったら水着着て泳ぎまくっている姿を見せたいって考えてますよ。

 シニアは場をつくれば、まだまだ活躍します。しかもマーケットも大きい。今年からはね、シニアが活躍する場をつくり、年寄り扱いして退場させるような空気を変える――。先頭に立ってそういうことができればと思ってます。