お笑いコンビ「メイプル超合金」のカズレーザー(金子和令=36)が29日、スペシャルキャスターを務める朝の情報番組「とくダネ!」(フジテレビ系)に出演。同局に真っ向から物申した。

 この日、番組では27日に急死した女優・竹内結子さん(享年40)の話題を取り上げた。竹内さんと12も年前に離婚した元夫の歌舞伎俳優・中村獅童(48)のSNSに、誹謗(ひぼう)中傷が寄せられているという内容だった。

 専門家により、中傷コメントは全体のわずか数%だが、1人が何度も書き込みをする傾向があると明かされた。普段は普通の日常生活を送りながら、自分は正しいと思い込み、正義感から書き込みをして感情を発散させるのだという。

 カズレーザーはこうした困った人たちについて「俺は無視していいと思う」とコメント。さらに「残念ながらフジテレビはもう同じすねに傷を持っているので、自戒の念を持つべき」と語った。

 その瞬間、スタジオにはピーンとした空気が張り詰め、発言がややスルーされたような雰囲気が漂ったが、カズレーザーはカメラをまっすぐに見つめ、毅然とした態度で自らに言い聞かせるように言葉を発した。

 いつ何時でもイメージカラーの赤を着るというポリシーのごとく、安易な〝大人の論理〟に流されることはない。発信者、表現者として良心をもって己を貫く、そんなカズレーザーの意識を強く感じさせるシーンだった。

 同局では、人気リアリティー番組「テラスハウス」に出演していた女子プロレスラー・木村花さん(享年22=スターダム)が、自粛期間中の5月に死去。番組内容をめぐって、誹謗中傷が寄せられていたという。

 局側は「出演者の意思に反して指示、強要するようなことは確認されていない」とヤラセを否定したが、母の木村響子さん(43)は「過剰演出」で人権が侵害された可能性を指摘しており、すでに放送倫理・番組向上機構(BPO)で審理入りが決まっている。

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