国内では3日、新たに966人の新型コロナウイルス感染者が確認された。新規感染者が1000人未満となったのは7月28日以来だった。内訳は東京で258人、愛知で125人、大阪で81人、福岡で77人など。とはいえ、まだまだ新型コロナ禍にある中、タレントのデヴィ夫人(80)が先月上旬に東京・ホテルニューオータニで主催したパーティーの模様を収めた写真を入手した。大規模な会食は3密を招いて感染を拡大させる懸念があるため、開催は賛否両論ある。このタイミングでのセレブな宴はアリか、ナシか――。

 東京都では緊急事態宣言下(4月7日~5月25日)で新規感染者数が減少し、5月23日はたったの2人だった。だが、宣言解除後、特に7月に入ってから急増。連日のように200人を超えている。

 デヴィ夫人のパーティーは、東京の新規感染者が徐々に増え始めた7月8日、ニューオータニの「鳳凰の間」で開催された。これまでチャリティーを目的に定期的に行われており、今回が16回目。昼夜2部構成で、1部につき3時間ほどだったようだ。

 本紙が入手した文書によれば、会費は昼の部&ショーが2万1000円、夜の部&ショーが2万6000円。

 出席者の一人によれば、ゴージャスなドレスを着たデヴィ夫人は「こんなに集まっていただいてありがとうございます」などとあいさつしたという。

 ただ、コロナ禍でのパーティー開催は3密を招いて感染を拡大させる懸念があるため、賛否両論ある。デヴィ夫人のパーティーで心配されたのは会食の形式。本紙が入手した写真のように、出席者が円卓で向かい合うように座った。

 政府は、3密を回避するため可能な限り対面で座らないようレクチャーしている。ホテルスタッフはマスクを着用したが、出席者は会食中はマスクを外した。

「万が一、誰かから誰かにうつらないかと心配しました」(前出の出席者の一人)

 本紙はデヴィ夫人の所属事務所に「この時期のパーティー開催は妥当だったか」「円卓に座った出席者同士の間隔が少々近かったのではないか」と見解を求めたが、回答は得られなかった。

 代わりにデヴィ夫人は先月末、ブログで「東京スポーツ新聞社から取材の申し込みがありました」と切り出し「ホテル側にも最大限のご配慮をいただき、検温やマスク、消毒、緊急時の連絡先をはじめ、密にならない配慮をして、臨みました」と説明。出席者は10人がけの円卓に6、7人で座ったが、10人で座ったところもあり「グループ同士でという強いお申し出があり、やむを得ず、個人責任でご希望を優先させていただきました」とした。その上で「常識を踏まえた上でのことですが、私はこれからも皆様の喜びと健康、幸せのためにパーティを開催するつもりです」と意欲を見せた。

 現時点では、このパーティー由来の感染は報告されていない。ただ、感染しても無症状で自覚がなく、検査を受けないまま生活して他人にうつしてしまうケースもあり、一概に大丈夫だったとは言えない。

 政界では、自民党麻生派が先月、都内のホテルで政治資金パーティーを開催。3密を防ぐために飲食物の提供を控え、イスは横並びで間隔を開けた。それでも、ネット上で「この時期に開催された方の神経を疑うよ!!!」などと批判が殺到。タレントのラサール石井もツイッターで「万一クラスタが出ても、得意の隠蔽で誤魔化すのだろうが」(原文ママ)などと皮肉った。

 今後もさまざまなイベントが控えるが、そのたびに賛成派VS反対派で意見は割れる。主催者は感染防止と興行開催のバランスを問われそうだ