元仮面女子・橋本ゆき区議に襲いかかる“政局”

2019年04月22日 16時30分

当選確定に喜ぶ橋本氏

 21日投開票(一部地域は22日開票)された統一地方選後半戦で、東京・渋谷区議選に立候補したアイドルグループ「仮面女子」の元メンバー橋本ゆき氏(26)が2376票で当選した。定数34に対し55人が出馬した中、4位の高得票。アイドル時代は桜雪の名前で活動した橋本氏は、東大文学部卒で、小池百合子都知事(66)が開いた政治塾「希望の塾」への参加歴もある。政治家としてスタート地点に立ったばっかりの元アイドルにさっそく政局が襲いかかりそうだ。

 22日午前1時前に当選が確定。渋谷区の事務所に歓声が響いた。橋本氏は結果を受けて、「ゼロから地盤も組織もないところから始めた。アイドルだから受かったと言われそうだが、地道に誰よりも駅に立ちました。素の私を見て判断してもらったことが勝因です」と話した。

 当選により、アイドルを含め、芸能活動はひとまず終了。「アイドルと政治家は似ている。一人ひとりの声を聞いて、笑顔になってもらうのは同じです。アイドルは情報発信をするし、双方向のコミュニケーションをする」と環境の変化にも適応できそうだ。

 渋谷区議として、「子供の教育環境づくりをやりたい。子供の教育が将来の選択を左右する」と展望を明るく語った。

 これからが政治家としてのスタートになるが、さっそく政局が立ちはだかりそうだ。橋本氏は小池塾出身であるものの、小池氏が創設した「都民ファーストの会」からの出馬ではない。小池氏と敵対して別の道を歩んだ前都議の音喜多駿氏(35=21日の東京・北区長選で落選)の「あたらしい党」の所属となっていた。

 音喜多氏は小池都政のスタート当初に小池氏の参謀とも指摘されたが、後に「自由な意見を述べることができない」と小池氏の“ブラックボックス政治”を批判。2017年に都民ファを離党し、翌年に「贖罪 偽りの小池都政で私が犯した過ち」(幻冬舎)なる本まで出版したほどアンチ小池になっている。

 都知事は20年7月に任期が切れるので、それまでに確実に選挙になる。小池氏の再選を音喜多氏が黙って見ているはずはない。発信力のある音喜多氏だけに政局になることは必至。お世話になった2人が敵対したとき、橋本氏は一体どちらにつくのか。

 橋本氏は「私は音喜多さんを応援します。正直であることが一番。音喜多さんは何でも情報公開する。正直な人を応援したい」とキッパリ。小池塾に一旦は入りながらも、今は音喜多氏と行動を共にしているのは、都民ファーストの会の“ブラックボックス”ぶりに「組織のしがらみは怖いな」と実感したからだという。

「あたらしい党の仲間たちと新しい政治の姿をつくりたいと思いました。私は音喜多さんに嫌なことは嫌と言えます。しがらみはないし、ブラックボックスはありません」(橋本氏)。どのような形になるかは現時点で分からないが、音喜多氏が対小池で動くのは確実。元アイドル橋本氏が強力な援軍となる。

 今回の区議・市議選では橋本氏のほか、有名どころが意外な当選を果たした。定数34に対し、54人が立候補する激戦となった東京・港区議選で、スマイル党総裁のマック赤坂氏(70)が30位(1144票)で当選。07年の同区議選に出馬以降、都知事選、衆院選など13連敗中で、最後の選挙で臨んだが、念願の議員バッジを手に入れた。

 また金沢市議選では“小沢ガールズ”として、民主党政権で衆院議員だった田中美絵子氏(43)がただ一人、1万票を超えてトップ当選。衆院選で3度落選した末にプライドをかなぐり捨てての市議選挑戦で、バッジの色は違えど、議員の肩書を取り戻した。

「美人すぎる市議」としてインターネット上などで有名な自民党の藤川優里氏(39)は青森県八戸市議選で4247票を獲得し、2位で4選を果たした。同市議選では元グラビアアイドルの久保百恵氏(33)も2360票で再選された。