米アカデミー賞主演女優賞など10部門に輝いたハリウッド不朽の名作「風と共に去りぬ」(1939年)が公開されて、今年ですでに80年近く。同映画の出演者で唯一人生存する米女優オリヴィア・デ・ハヴィランドが1日、102歳の誕生日を祝った。実はオリヴィアが102年前に生まれたところは、東京だったという。

「風と共に去りぬ」でオリヴィアが演じたのは、主人公スカーレット・オハラが思いを寄せる男性と結婚するメラニー・ハミルトン役。スカーレットからの嫉妬に気付かないまま、スカーレットにも深い愛と優しさを注ぐという、心優しい女性の役だった。

 そのスカーレット役で世界に名をはせ、オスカーを受賞したヴィヴィアン・リーは、67年に53歳の若さで亡くなり、レット・バトラー役の名優クラーク・ゲーブルも60年に59歳で他界。オリヴィアの夫を演じた英俳優レスリー・ハワードは同作品公開から4年後、50歳で亡くなっている。

 ほかの共演者もすでにこの世にはなく、オリヴィアが“最後の出演者”になって久しい。

 そんなオリヴィアは同作で米アカデミー賞助演女優賞にノミネートされ一躍脚光を浴び、その後「遥かなる我が子」(46年)と「女相続人」(49年)で2度、米アカデミー賞主演女優賞を受賞した。当時のハリウッドを代表する大女優になったが、フランス人記者との結婚を機に56年から生活拠点をパリに移し、現在も同市で暮らしている。

 実はオリヴィア、生まれは東京だという。第1次世界大戦中、16年に英国人の両親のもと、現在の東京都港区に当たる場所で誕生した。父親は東京帝国大学に英語の教授として、英ケンブリッジ大学から招かれていた。一家は19年に帰国の途に就いたが、オリヴィアと妹が病気になり、立ち寄った米ロサンゼルスで療養を兼ね、母親と娘2人だけで新たな生活をスタートさせた。その妹とは、「断崖」(41年)で姉よりも先に米アカデミー賞主演女優賞を受賞した米女優ジョーン・フォンテインだ。ハリウッド広しといえど、兄弟姉妹で米アカデミー賞の主演賞を獲得したのはこの2人だけ。ジョーンは2013年に96歳で死去した。

 オリヴィアは今年3月、米テレビ局「FXネットワークス」が制作したドラマが、往年のハリウッド女優ベティ・デイヴィスや同ジョーン・クロフォードとオリヴィアの人間関係を描いた内容をめぐり、名誉毀損で訴えていた裁判が控訴裁(高裁)で棄却され話題になった。5月には同決定の無効をカリフォルニア州最高裁に申し立てたと報じられ、まだまだ意気盛んだ。